ユネスコへの協議要請について
なでしこアクション他3団体(以下「なでしこアクション連合」)がユネスコ「世界の記憶」(記憶遺産)申請した資料のほとんどが、他の団体連合によっても申請されている可能性が高いことがわかりました。この団体連合となでしこアクション連合との主張は真っ向から対立するものです。
同一資料がそれぞれの主張の根拠になることはおよそあり得ないことです。そこで、意見交換することが重要と考え、なでしこアクション連合はユネスコに協議が必要である旨の意見書を提出いたしました(*1)。相手方団体連合も逆の立場であるにしろ同様のお考えをお持ちなのではないかと思います。
「世界の記憶」国際諮問委員会は「世界の記憶」制度改革の最終報告書を去る8月にまとめ、第202回ユネスコ執行委員会(2017年10月4~18日)に報告する予定です(*2)。この制度改革は、前期2014-2015の「世界の記憶」遺産において「南京事件」が、あまりに不透明なプロセスで登録されたことが発端となっています。
改革は多岐にわたりますが、上述との関係で重要な点は、申請案件に対し反論や抗議が発生した時や申請案件の内容が複数国にまたがる時は、関係者で協議をすると規定したことです。つまり何か問題が生じた時には関係者に協議させることによって解決を図ろうということにしたわけで、「世界の記憶」を政治的思惑に利用させないという大目的が背景にあります。
最終報告書によると、同制度改革は来期2018-2019から実施されます。では、我々が申請した今期にはこの制度改革を適用してはいけないのでしょうか。
そんなことはありません。
まず、ユネスコはこういった問題の発生は今期も含め常に可能性があることを認識しているからこそ制度改革をおこなったのであり、適用を来期からとしたのは体制が整わないことが大きな理由でしょう。
この制度改革は締約国の権利義務を変更するとか、ましてや罰則を設けるというようなものではありません。もしそういった締約国の自由を直接的に束縛するようなものであるならば来期からと決められたことを今期に適用することは原則的にできません。しかし、問題が生じた時は対話、協議によって解決しましょうという規定は、来期からは絶対そうしなければならないが、それ以前において協議をしてはいけないというものではありません。むしろ可能な限りやらなければならないことです。
ユネスコは対話による平和的解決を基本としていることをその精神に掲げています。であれば関係団体による意見交換、協議を行うことが必要不可欠と考えます。このような重要な問題を、不透明なプロセスでうやむやのうちに処理することは決してあってはなりません。
ユネスコが「平和を促進するという」崇高な精神を自ら侵し、混乱と対立を引き起こすならば、その存在の意味が問われるべきと考えます。
以上
2017年9月12日
なでしこアクション 代表 山本優美子
*1 : OPEN LETTER / ユネスコ「世界の記憶」への公開書簡
Request for mediation with the Proposer of “The Voices of Comfort Women”
「慰安婦の声」登録申請団体との協議要請
http://nadesiko-action.org/?p=11907
*2 : UNESCO Executive Board 202 EX/15
FINAL REPORT BY THE INTERNATIONAL ADVISORY COMMITTEE (IAC)
ON THE REVIEW PROCESS OF THE MEMORY OF THE WORLD PROGRAMME
http://unesdoc.unesco.org/images/0025/002570/257032e.pdf
AnnexⅠ- page7 RECOMMENDATION 6 MoW INTERNATIONAL REGISTER
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<参考ニュース>
産経 2017.9.13
【解答乱麻】「日本軍『慰安婦』の声」の「世界の記憶」登録 公正透明な審査を 明星大特別教授・高橋史朗
http://www.sankei.com/life/news/170913/lif1709130007-n1.html
産経 2017.9.12
【歴史戦】記憶遺産に申請の慰安婦資料 菅義偉官房長官「ユネスコの趣旨に合わない。主張すべきところは主張」
http://www.sankei.com/politics/news/170912/plt1709120023-n1.html
産経 2017.9.12
【歴史戦】記憶遺産、新制度適用は次期申請から 中韓などの慰安婦資料、登録の可能性高まる
http://www.sankei.com/politics/news/170912/plt1709120002-n1.html
Dear Board of Supervisors,
I strongly protest against “Resolution declaring September 22, 2017, as Comfort Women Day in the City and County of San Francisco.” I have read the resolution, and found out there are many factual errors.
I believe SF must not make a historical judgement without verifications.
Sincerely,