議会での慰安婦論争4-国立市議会議事録より

地方議会によっては、議事録が検索サイトで簡単に調べられます。

国立市議会会議録検索システム http://asp.db-search.com/kunitachi-c/ から抜粋した慰安婦についての討論部分をご紹介します。

2009.12.18 : 平成21年第4回定例会(第6日)

◯議長【高原幸雄君】 日程第17、議員提出第6号議案日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書案を議題といたします。提出者から提案理由の説明を求めます。3番、上村議員。
                〔3番 上村和子君登壇〕
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◯3番【上村和子君】こぶしの木
 それでは、日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書案に対しての趣旨説明を行いたいと思います。
 今回の意見書案は、前9月議会で出されたものと全く同じ内容になっておりますので、内容の読み上げにかえまして、趣旨説明として、従軍慰安婦問題に関して、この間の経過を御説明したいと思っております。
 1991年に韓国の当事者による訴訟が起きました。それを受けまして、1991年から1993年の8月まで日本政府は調査を始めました。その第1次調査、第2次調査を踏まえて、1993年河野内閣官房長官が談話として、以下のような内容の見解を示しております。1.従軍慰安婦に対しては、広範な地域にわたって慰安所が設置されたこと。2.数多くの慰安婦が存在したことが認められたこと。3.慰安所は当時の軍当局の要請により設置されたこと。4.本人の意思に反して集められた事例が多くあったこと、このようなことを調査の結果認めました。そして、我々はこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視し、歴史研究、歴史教育を通じて永く記憶することにとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないことを誓うというような談話を発表いたしました。
 しかし、それ以降、日本の国会議員等の公人によるその談話を無効にするような動きが相次ぎました。そのことを踏まえて、2007年にはアメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、日本政府に対し、慰安婦問題の責任を認め、公的に謝罪することなどを求める決議が採択されています。また、2008年にはフィリピン議会並びに韓国及び台湾の議会でも採択され、国連でも国際的な人権擁護機関からも早期に解決を求める勧告がなされています。国際社会は慰安婦問題を現在に通じる重大な人権侵害と認識し、日本政府が誠実に対応することを要請しているのです。
 今回、国立市議会で意見書案を出しましたのは、さきの衆議院選挙において政権交代をいたしました。東アジアとの友好をうたう鳩山政権に、ぜひこの件に対する誠実な対応を、国立市議会としても期待して、意見書を提出したいと思います。よろしく御審議の上、御賛同のほどをお願いいたしまして、私の趣旨説明にかえさせていただきます。
◯議長【高原幸雄君】 説明が終わりました。質疑を承ります。18番、井上議員。
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◯18番【井上 健君】 たちあがれ日本
1点質疑させていただきます。日本軍「慰安婦」問題というんですけれども、ちょっとわからない点があるんですけれども、これは日本軍が慰安婦を集めたということですか。
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◯3番【上村和子君】 私が勉強したところによることを発表してよろしいですかね。日本軍による従軍慰安婦という存在はなかったという説がここになって出てきております。しかし、この説というのは真実ではないということを伝えたいと思いますけれども、実は、もしかしたら井上議員はもう既に御承知かもしれませんけれども、軍の慰安所というのは将兵の性欲を処理するために軍が設置した兵たん附属施設であった。この兵たん附属施設というのは、兵たんというのは戦闘部隊の後方支援に当たるものです。
 この裏づけとしては、なぜ慰安所が軍が設置した兵たん附属施設であったかというと、1937年9月29日の制定の「野戦酒保規程改正」というのが行われております。野戦酒保規程改正というのは、戦闘になったときに戦闘部隊は先に行くわけですけれども、その後方支援の施設、これを兵たんと言ったそうです。この兵たんに物品を販売する酒保と呼ばれる物品販売所を軍が設置するわけです。この設置責任者は部隊長なんですが、日露戦争のときに「野戦酒保規程」というのが生まれるんですけれども、これを日中戦争が始まったときに日本軍は改定します。その改定の中に、第1条に物品の販売する酒保の中に慰安所を設置するということを付記しました。追加したわけです。これがまず1つの検証となっています。それ以降、兵たん附属施設として慰安所が設置された。この慰安所は、その後、ここを取り仕切るのは民間業者に任せますが、その民間業者を軍属にするという規定も出されました。すなわち軍属という形で女性たちを集めてくる。募集に関して、そこの民間業者に頼んだりしています。しかし、慰安所の設置の管理者は部隊長であったということをもって、ここは公式に従軍慰安婦というのは日本軍が設置した、部隊長によって管理された、そこで行われていたというふうに解することができるということです。
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◯18番【井上 健君】 今の話を聞きますと、日本軍が直接慰安婦を集めたということではないんですね。
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◯3番【上村和子君】 日本軍が集めたということではなくて、まず最初に慰安所という記述が出てくるのは、さっき言った正式には慰安所なんですけれども、実は当時、日本の中には公娼制度というのがあります。公娼制度というのは公の公娼制度ですから、それに伴っての名簿というんですかね、貸座敷とか、引手茶屋とかいうそうですが、「娼妓取締規則」という国の法律があります。それに伴って、そういう仕事をする場合には本人が警察に出頭して名簿に名前を書いて、それでやめるときも自由意思でやめられるというようなものがありました。しかし、慰安所に連れていかれた慰安婦たちに対しては、それが全く適用されていなかったということです。しかしながら、適用されていないけれども、こういった人たちに対して、業者はちゃんとやるようにというような、陸軍の副大臣というんですかね、それの通知が出されています。公娼制度にのっとっていないのに、軍がそのことに対してスムーズにその人たちが募集にこたえるように業者を後押ししたという記録がございます。そのことによって集められた人たちに対しては、警察ではなく憲兵が管理しております。しかも、名簿をつくっていないということで、そういうことで憲兵がそこで直接管理するということは、既に軍隊に関する事務募集であったということが、学者の中ではそういう解釈が成り立っているということです。ですから日本軍が直接募集に関与したということが言えるということです。
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◯18番【井上 健君】 今のお話を聞きますと、日本軍が直接じゃなくて、民間業者が現地で集めたというふうにとれると思いますけれども、それでよろしいですか。
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◯3番【上村和子君】 勝手に、当時の戦争下において、野戦とか、そういうところに民間業者が自分の営利のために軍のそばに慰安所をつくることは現実的に不可能です。商売する目的のために。ですから、さっき言いましたように、軍が設置した慰安所の中で取り仕切る。ほかの議会の審議を読むと、いわゆる指定管理制度みたいに公がつくるんだけれども、そこの部分の人員の募集等とか、取り仕切りを民間業者に任せると。しかし、これは軍の慰安所であるということで、それは変わらないという、そこで管理をしていたわけです。ですから、そこで民間業者が取り仕切っていたからといって、民間がやったと言い切れないということです。
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◯議長【高原幸雄君】 ほかに。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なければ質疑を打ち切り、討論に入ります。23番、小沢議員。
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◯23番【小沢靖子君】日本共産党
 この意見書案に賛成をしてまいりたいと思います。
 このような「慰安婦」問題ということは、到底許されるべきものではございません。したがって、この慰安婦問題に、今政府が本当に誠実に対応するかどうかということは、戦争を遂行するために女性の性が利用されるという人権侵害が、二度とないようにするという日本政府の意思表示となるということをこの意見書では述べておりますが、私は、同時に、このような事態を生み出す戦争というものを二度と起こしてはならないと、日本国憲法で掲げられているその意思表示でもあるのではないかと考えます。
 そこで、1から3まで掲げられております、被害者出席のもと、国会で公聴会を開くこと。また、「慰安婦」問題の責任を認めて、政府は公的に謝罪すること。さらに問題解決のために政府は被害者の名誉回復を図ること。いずれも賛成ですが、これに加えまして、やはり政府は補償も行っていくと。謝罪と同時に償いも行っていくということが必要でないかと考えております。
 2000年10月30日には国会で日本共産党と民主党、社会党とともに、「従軍慰安婦」問題解決促進法案というのを提出しております。残念ながら、この時点では可決されておりませんが、新しい政府のもとで、このような意見書を出して、そしてぜひ政府が新たな対応をしていただくということを心から要望いたしまして、この意見書案に賛成です。
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◯2番【松嶋寿延君】 自由民主党新政会
この意見書案には反対の立場で討論をいたします。
 もちろん、私はこの年齢ですので戦争を知らないわけですので、この慰安婦の存在につきましても事実がわかりません。書物や文献を通じてしか判断することはできないんですが、先ほど上村議員からも説明がありましたけれども、私が知る限りでは、やはり国家が国家の意思として慰安婦に関与したと確信を持てる書物や文献に出会ったことはありません。解釈の違いもあるかと思うんですけれども、国家が国家の意思として関与したとは私には到底思えません。
 それで、慰安婦とは何だったのかということを、先ほど上村議員がおっしゃられたような形で事実を解明していかなければならないとは思うんですが、よく性犯罪の被害者は二度人格をじゅうりんされると言われます。1回目は当然被害に遭ったとき、2回目は裁判で言いたくもないこと、聞かれたくもないこと、そして思い出したくもないことを、事実を証明するためにいろいろと聞かれて、証明していかなければなりません。そのような作業を行う際に、果たして事実として出てくることが、日本国民、大方の同情を得られて、日本国がこのような対応をすべきだという判断になるのか。私は甚だ不安といいますか、これまでも国論を二分するような激しい論争が起きます。それはむしろ慰安婦の方々にとっても悲劇を生む結果になりかねないと思いますので、非常にこの問題は慎重に扱わなければならないと思っていますので、この意見書案には反対いたします。
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◯14番【生方裕一君】 民主党
この意見書案に賛成の立場で討論いたします。
 特に注目すべきは、この意見書案の本文の最後から2行目にあります河野内閣官房長官談話ということです。御存じだと思いますが、河野内閣官房長官談話というのは、平成5年8月4日に発表されたものです。要約しますと、先ほど説明があったとおり、政府として慰安婦の存在を認め、旧日本軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけたとし、政府としておわびと反省を表明したものです。そして、国として、そのおわびと反省をどのようにあらわすか、今後真剣に検討するということを表明しています。このことをかんがみれば、1、2、3については、そのためには必要なものだと思います。
 また、今、他の議員が被害者の二次被害を心配されていましたが、被害者である当事者の方々はそういう思いをしてでも、本当はそういう思いはしたくないけれども、そこまでしても事実を解明したい、名誉を回復したい、尊厳を回復したいというお気持ちがあるわけでありますから、その気持ちも大切にしてあげなくてはいけないということをつけ加えておきます。
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◯18番【井上 健君】 この日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書案には反対の立場で意見を言わせていただきます。
 この意見書案の内容を読みますと、いかにも日本軍が直接やったかのような誤解を受けるのではないかと思います。また、河野談話が今言われたように書かれてありますけれども、実際に河野さんが講演会の際に、強制連行についてこういうふうに語っているんです。「女性を強制的に徴用しろといいますか、本人の意思のいかんにかかわらず連れてこいというような命令書があったかと言えば、そんなものは存在しなかった。調べた限りは存在しなかったということは申し上げていいと思うんです。資料がなかったということは、事実としてはっきりさせておかなければいけない」。河野さん自身が講演会でこのように述べているんです。ですから、これはいかにも河野さんがこれを認めたような内容が書いてありますけれども、事実とは違っているのではないかということもありますので、事実確認もされていないと、証拠ですね。実際の証拠なり、そういうものがあるのかというと、確認されていないというようなことがありますので、この意見書案には反対いたします。
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◯7番【重松朋宏君】 みどりの未来
この意見書案には賛成の立場で討論します。
 アジア太平洋戦争の終結から来年で65年、日本の植民地支配と侵略戦争の事実の究明、それから謝罪と補償をないがしろにしてきたということは、決して過去の問題ではありません。たとえ国際法上に国交を回復した国家間の補償の問題にけりがついていたとしても、真相究明と被害者個人への謝罪、名誉回復、補償は立法府の責任と使命であると考えます。これまでも国立市議会は原爆症認定の抜本改善、中国在留邦人への新たな支援、国籍要件で年金制度から排除されてきた外国人高齢者・しょうがいしゃの福祉的救済など、過去の戦争と植民地支配にかかわる被害者救済、生活支援を決議してまいりました。国会でも、今、シベリア抑留者や空襲などの民間戦傷者、そして、軍隊慰安婦当事者を救済し、真相究明する法案が準備されていると聞いております。被害者が存命中の今しかありません。慰安婦当事者が名乗り出てから20年、政府が公式に認めてから15年がたってしまいました。
 9月議会では、同じ文面の意見書案が超党派の女性議員の連名で提案されておりました。国立市議会として画期的なことであり、敬意を表したいと思います。残念ながら、9月議会では採決されず、今回は前回と異なる提案者の顔ぶれとなりましたけれども、提案された有志議員の方々の思いを酌み取った上で賛成していきたいと思います。
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◯4番【板谷紀子君】 生活者ネット
賛成の立場で討論いたします。
 先ほども趣旨説明がありましたけれども、1991年に1人の韓国人女性が旧日本軍によって自分自身が従軍慰安婦として扱われた事実を実名で公表いたしました。このことを契機に、ソウルの太平洋戦争犠牲者遺族会の会員35名が日本政府を提訴したことは、皆さんの御記憶にもあることと思います。戦争そのものが残虐な行為なのだから仕方がないと言われるでしょうか。戦後40年以上たってから記憶から抹殺したいほどのおぞましいみずからの体験を公にした彼女の心を思うと、私は同じ女性として胸がつぶれる思いです。お金をもらっていたのだからとか、売春だったのだからなどという人もいるようですけれども、日本政府のしてきた行為にきちんと向き合うことのできない国は未成熟で恥ずかしい国であると言わざるを得ません。
 1996年国連の人権委員会では、日本政府に対して、慰安所制度の国際法違反、それから書面による公開での謝罪、元慰安婦への個人補償、そしてすべての資料公開など6項目の勧告を行っております。その一方で、国内では慰安婦制度そのものがなかったかのような動きもあり、これも見過ごすわけにはいきません。先ほど事実確認もされていないかのような発言がございましたけれども、刻々と変わってございます。教育の現場におきましても過去の過ちをしっかりと子供たちに伝えていく義務があります。教科書からこうした歴史の事実を削除するような事態になることも、従軍慰安婦問題と向き合っていない象徴ではないでしょうか。このような行為を正当化するようでは、どうしてどうやって子供たちに秩序や礼儀を教えることができるというのでしょうか。この意見書案は勇気を持って歴史の真実を伝えようとした女性たちの悲鳴を多くの人々に受けとめてほしいと願うものです。よって、本意見書案を賛成といたします。
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◯11番【中川喜美代君】 公明党
私ども公明党は、この1993年の河野内閣官房長官談話を支持いたします。河野談話では、やはりこの問題を多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であるとして、心からのおわびと反省の気持ちを表明し、以降日本政府は機会あるごとに元慰安婦の方々に対するおわびと反省の気持ちを表明しています。したがって、これからも公的謝罪は必要なことであると考えます。戦争という時代をつくり、従軍慰安婦と言われる女性たちが人権を傷つけられました。そこに多くの被害者を出しているという事実を直視しなければなりません。
 この件については、広義の問題と狭義の問題に立て分けて議論する向きもありますが、被害者にとっては何らの意味も見出すことができる議論ではないと考えます。その身に受けた事実は取り消すことができないものであるからであります。私は女性として、過去の日本が犯した女性の人権を踏みにじる行為に怒りを覚えます。当時の事実関係を詳細に調査し、日本軍がどのようにして慰安婦問題に関与していたのか。そのことによって、従軍慰安婦と言われる女性たちがどのような扱いを受けたのかを明らかにしなければ、解決の道筋を見出すことはできないと考えます。日本政府が1991年以降、その努力を重ねてきていること及びアジア女性基金の事業に協力したことは評価します。問題解決のための手法の一つとして、国会での公聴会の開催は有意義なものであると思います。この意見書の3項目めの被害者の名誉回復においては、公的謝罪をもってそれに充てるものとしたいと考えます。
 以上の観点から、本意見書案には賛成いたします。
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◯22番【池田智恵子君】 つむぎの会
この慰安婦ということについては、さまざまな見解がこれまでも述べられてきたと思います。きょうのこの議場でも賛成する人たちは、基本的に河野談話を例にさまざまな議論がされたことも述べられましたし、反対の方の御意見からすれば、それは本当に日本政府がやったのか。日本軍が行ったのか。そういうことになりますが、私いろいろ調べれば調べるほどたくさんのことが、全世界的に行われてきたことが出てきます。今、手元にあります50ページの資料の中からも幾つか読み上げたいことがあります。それで一つは、陸軍本部軍事監室『後方戦史(人事編)』1956年、148ページに記載。士気高揚はもちろん、戦争という事実に伴う避けることのできない弊害を未然に防ぐことができるだけでなく、長時間にわたる報われない戦闘によって後方との行き来が絶えているため、この性に対する思いから起こる生理作用による性格の変化などによって、うつ病その他の支障を招くことを予防するために本特殊慰安隊を設置させた。慰安所の設置と背景の一部分ですね。また、現地への輸送に対しては、旧日本軍は業者が慰安婦らを船舶などで現地に送る際には、彼女らを特別に軍属に準じた取り扱いにし、渡航申請に許可を与え、日本政府が身分証明書等の発給を行ったりした。軍の船舶や車両によって戦地に運ばれたケースも少なからずあり、現地に置き去りにされた事例もあったという。また、朝鮮戦争中はドラム缶に女性を一人ずつ押し込んでトラックに積んで前線を移動して回っていた等々、もう読み上げたくないたくさんのことがあります。そして、慰安婦を求める兵士の数と比較して、慰安婦の数が不足ぎみであったために、元慰安婦らの証言によれば、戦況次第では、1日に10人以上の兵士との性行為に従事する場合も少なくなかった等々、このような人たちに自由は全く与えられていなかった。そして、一部には、先ほども出ましたが、お金も受け取っていた。並びに朝鮮、韓国においても募集行為を行っていました。その募集の書類等チラシもここにありますけれども、そのようなたくさんの事実も明らかであります。
 このような中で、やはり相対的に見ますと、じゃあ、相手の国も何だというような声が少し聞こえてきましたが、やはりこれは戦後処理の一つとして、対象になった方々の高齢化、また長い年月の苦痛の日々を思い、私たち一人一人がどうしっかりと平和に向き合うのか、戦後に向き合うのかということを考え、一日も早くこの対応にきちんと臨んでほしいと強く要望しまして、採択といたします。
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◯議長【高原幸雄君】 ほかに。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なければ討論を打ち切り、採決に入ります。
 お諮りいたします。本案に賛成する方の挙手を求めます。
                   〔賛成者挙手〕
 挙手多数。よって、本案は原案のとおり可決することに決しました。

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