2009.10.01 : 平成21年 第3回定例会(第8日) 議事録によるとあっさり可決されてます
◯1番(皆川りうこ君) 市民サイド
意見書の案文朗読をもちまして提案理由とさせていただきます。(意見書朗読)
どうぞ皆様、御賛同よろしくお願いいたします。
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◯議長(須崎 宏君) これより質疑に入ります。
(「なし」と発言する者あり)
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◯議長(須崎 宏君) 質疑なしと認めます。討論を省略いたします。
これより直ちに採決いたします。本案を原案のとおり決することに賛成の方は起立を願います。
(賛成者起立)
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◯議長(須崎 宏君) 賛成多数。よって、本案は原案のとおり可決されました。
意見書
日本軍「慰安婦」問題に関する意見書
かつての戦争において、日本が近隣諸国の人々に多大な被害を与えてから既に64年がたつが、人々の戦争被害の傷はいまだいやされていない。日本軍「慰安婦」問題は、その象徴的なものといえる。
アジア各地で被害にあった元日本軍「慰安婦」の方々の多くが80歳を超え、被害者の訃報が相次いでいる昨今である。日本政府は1993年に河野内閣官房長官談話を発表し、「当時の軍が関与のもとに、多くの女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である」とおわびと反省の気持ちをあらわした。
この談話に対して、被害女性たちからは「公的に責任を認め、公的に謝罪しなければ、自分たちの真の名誉と尊厳の回復にはつながらない」との声が相次いだ。
また、国際社会からも2007年アメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、2008年にはフィリピン、韓国、台湾などそれぞれ日本政府に対して「慰安婦」問題の責任を認め、公的に謝罪を求める決議が採択された。
被害女性の真の願いは、戦争を遂行するために女性の性が侵されることが二度と起きないように、また、未来の女性たちのためにも過去に行ったことには公的にけじめをつけてほしいというものである。
1993年の河野談話は「我々は、このような歴史の真実を回避することなく、むしろ教訓として直視し、歴史研究、歴史教育を通じて長く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないということを固い決意を表明し、今後とも民間の研究を含め十分関心をはらっていきたい」と述べている。
今、この精神を維持、発展させて、内容を具体化することこそアジアの人々の戦争被害の傷をいやし、和解して、平和的に共存していく筋道をつけることにつながると確信する。
被害者の存命中に、名誉につながる納得のいく解決が急がれる。
よって国分寺市議会は政府に対して、下記の項目について誠実な対応を求めるものである。
記
1 「慰安婦」問題に責任を認め、国会において決議を行うこと。
2 被害者の声に耳を傾け、真相究明を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年10月1日
東京都国分寺市議会
質問状
国分寺市議会 様
質問状
『日本軍「慰安婦」問題に関する意見書』について
平成23年1月31日
平成21年10月1日に国分寺市議会にて可決された『日本軍「慰安婦」問題に関する意見書』について国分寺市議会及び意見書案を提出された議員先生方にお尋ねいたします。
この意見書は、苦しい歴史を生きたアジア各国の女性に配慮した内容であり、国分寺市が平和と人権と女性を大切にする自治体であることが理解できます。この意見書が周知されることを望みますが、文中疑問に思う箇所がございますので、質問させていただきます。
質問
1.『日本軍「慰安婦」問題に関する意見書』は(別添1)の通りで間違いございませんでしょうか。間違いなければ次にお尋ねします。
2.意見書では、『2007年アメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、2008年にはフィリピン、韓国、台湾などそれぞれ日本政府に対して「慰安婦」問題の責任を認め、公的に謝罪を求める決議が採択された。』として、米国決議を肯定的に取り上げています。
この米国決議文には『日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。』と書かれています。(別添2)
国分寺市議会は、この記述を含め、米国決議内容を事実として信用した上で意見書に加えたのでしょうか。説明願います。
3.地方自治法第99条には、『普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。』とありますが、この意見書が国分寺市の如何なる公益に関する事件であるか説明願います。
以上3点につき、ご多忙とは存じますが、国分寺市議会、及び意見書案を提出された議員先生方に平成23年3月1日までに郵送にて回答いただきたく、お願い申し上げます。
回答が出来ない場合、または遅れる場合も同期日までに郵送にてご連絡いただけますよう重ねてお願い申し上げます。
以上
別添2
別添2)
アメリカ合衆国下院121号決議
2007年7月30日
1930年代から第2次世界大戦までの間、日本政府は、「慰安婦」と呼ばれる若い女性たちを日本軍に性的サービスを提供する目的で動員させた。日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。
日本の学校で使われている新しい教科書は、こうした慰安婦の悲劇や太平洋戦争中の 日本の戦争犯罪を矮小化している。また、最近日本には、慰安婦の苦痛に対する政府の真摯(しんし)な謝罪を含む河野洋平官房長官による1993年の「慰安婦関連談話」を弱めようとしたり、撤回させようとしている者がいる。
日本政府は1921年に「婦人および児童の売買禁止に関する際条約」に署名し、2000年には武力紛争が女性に及ぼす影響についての国連安保理決議「女性、平和及び安全保障に関する決議第1325号」も支持した。下院は、人間の安全と人権・民主的価値・法の統治および安保理決議第1325号に対する支持など、日本の努力を称える。米日同盟はアジア太平洋地域での米国の安保利益のいしずえで、地域安定と繁栄の根本だ。冷戦後、戦略的な環境は変化したが、米日同盟はアジア太平洋地域で政治経済的な自由、人権と民主的制度に対する支持、両国国民と国際社会の繁栄確保をはじめ共同の核心利益と価値に根ざす。下院は日本の官僚や民間人らの努力により1995年、民間レベルの「女性のためのアジア平和国民基金」が設立されたことを称える。同基金は570万ドル(約7億円)を集め、日本人たちの贖罪の意識を慰安婦に伝えた後、2007年3月31日に活動を終了した。
以下は米下院の共通した意見である。
1、日本政府は1930年代から第2次世界大戦終戦に至るまでアジア諸国と太平洋諸島を植民地化したり戦時占領する過程で、日本軍が強制的に若い女性を「慰安婦」と呼ばれる性の奴隷にした事実を、明確な態度で公式に認めて謝罪し、歴史的な責任を負わなければならない。
2、日本の首相が公式声明によって謝罪するなら、これまで発表した声明の真実性と水準に対し繰り返されている疑惑を解消するのに役立つだろう。
3、日本政府は「日本軍が慰安婦を性の奴隷にし、人身売買した事実は絶対にない」といういかなる主張に対しても、明確かつ公式に反論しなければならない。
4、日本政府は、国際社会が提示した慰安婦に関する勧告に従い、現世代と未来世代を対象に残酷な犯罪について教育をしなければならない。
下記サイトに原文があります
http://en.wikisource.org/wiki/United_States_House_of_Representatives_House_Resolution_121