【解説】撤回権は上智大学における研究倫理規程に明確に定められています。研究者はインフォームド・コンセントの手続きの一部として、これを研究協力者に伝える義務があります。文例も出ております。その文例に倣って、今回のケースに当てはめて書式を決め、各研究協力者に署名捺印をしていただきました。これには、民事提訴の原告、対上智大交信文書の発信者として参加している、ケント・ギルバート、藤岡信勝、藤木俊一、トニー・マラーノ、山本優美子の5名に加えて、5月30日の共同声明に署名した、加瀬英明、櫻井よしこの両名も加わっています。これで、共同声明に署名した7名全員が撤回書に署名したことになります。
これによって、出崎の修士卒業要件であった卒業制作としてのドキュメンタリー作品は完全に存在根拠を失いました。そして、それに基づいてつくられた――というより、民事訴訟における被告側答弁書によれば、「構成」は「ほぼ同じ」、「同じ作品である」とされている――商業映画も存在根拠を失います。
撤回書は10月1日に5名分、10月8日に2名分を送付したので、9日までには大学側に届いています。その日から起算して7日以内に返答を求めていますから、16日には中野または大学側から何らかの回答があるはずです。以下に、加瀬英明氏の撤回書をサンプルとして掲示します。

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