国連クマラスワミ報告書、マックドゥーガル報告書、全部嘘なんです!

youtube 反日銅像撤去デモシリーズPart18 (2020年6月23日)
「 国史教科書研究所  金柄憲所長の講座3 嘘の根本を探る!」
から、日本語訳の文字起こしをご紹介します。

「大韓民国は嘘の天国だ
嘘の天国がアメリカの議会、ヨーロッパの議会
国連の人権委員会まで犯した
物凄い実力の嘘の専門家達の集団だ」

韓国の国史教科書研究所の金柄憲所長の言葉です。

ここまで言いきって下さいました。
是非ご覧ください。

<動画 日本語訳 文字起こし>

皆さん、こんにちは。
チャンネルFujichanの宮本です。

今回のテーマは金柄憲所長の「最大限の嘘を暴く!」です。
(UNクマラスワミ報告書)

0:11~
今回は、さらに真実糾明の本質に迫ります。
これで問題の核心がはっきりと見えてきます。
今この瞬間と未来のため真実を見極める眼と心の
アンテナを高めていきましょう
-金柄憲所長登場-
0:34
クマラスワミ報告書が今の大韓民国の慰安婦問題の
核爆発だったんですよ。本当に!
そこから(クマラスワミ報告書)
すべてのことが我が国の慰安婦問題の歪曲とか
慰安婦問題を政治的利用をする根拠になったんですよ。これが!!
すべての根拠になってしまって、全ての問題をここに押し付けて、
UNが認めたんだ!
これで解決してしまうんです。
(それ以上何も言わなくてもいい。)
でも、これは全部嘘なんです!!
クマラスワミUN人権報告書、
そしてマクドゥーガル報告書

全部、嘘なんです!!

このようなクマラスワミの報告書
を理解するためには、
基本的に
その当時の慰安婦がどんな不義の人を通して
どんな過程を経てどうやってその場に行ったのか?

そこに行ったのは行ったんですが、
果たして彼女たちは皆
日本軍の慰安婦だったのか?
このようなことを
基本的に知らなければなりません。

今日は、とても初歩的なお話をします。
この慰安婦に対してしっかりと認識しないと
いけないんですが、
慰安婦は、、、
ここに書いてある字を
このまま消すとどうなりますか?

これですね。
これなんですか?

女性です。
女性。

男性はこう書きますね。

男がいますが、
私たちが今お話しをしようとするのは
女性ですね。

その当時、「国の主権喪失期」。
私は日帝強占期という言葉を使いません。
国権喪失期、

私たちの「国」という主権を喪失した時期、
1910年から1948年までですね。

1945年の解放以後は、国の主権が奪われたというより、
アメリカによって国の主権を喪失したのではなく、
日本統治(日帝)からの喪失がずーっと続いたんです。

よって1948年8月15日私たちが光復するまでは
私たちが国の主権が無く、私たちが外交権を
行使することができなく、

その当時の私たちの国は、人が生きていくということには
全てお金が関係してきますね。

その当時のこの国の経済活動は、
男たちは主にほとんど皆が労働市場に行くことでした。

何故?
学んだものが何もなかったし、
その次に
就職する場所がないんですね。

ところで女性たちは?
それなりに新女性も沢山いました。
小説を書いたり、
その当時の新聞、1920年から1930年を見たら、

私は小説家になりたい、小説を書いたけれど
これをどのように発表したらいいのか?

私は飛行機の操縦士になりたい。
そうしたらいのか?

このような悩み相談するのも新聞に沢山でてきます。

そして声楽家になりたい、教育者になりたい。
特に新聞の小説「常緑樹」
に出てくる蔡永信のような人も沢山
登場したんですね。

それは、極一部です。そのほかは田舎で農業をしたり、
重労働をしたり、

しかしそうしながらも、
解決することができないものがありました。
それが何ですか、即ち貧困ですね。

貧困

この貧しさのゆえに、お腹がすくから
人々は自分たちが願わない

意思とは関係ないところに
追い込まれてしまうんです。
今も同様です。

仕事に就けなく、貧しさで苦労すると
自分の意志とは関係なく追い込まれてしまうんです。

特に人権の死角地帯
奈落の世界に落ちてしまいます。

そうやってこの女性たちが
主に体を売る女性「娼」。
この道に落ちてしまう人たちは相当な数になりますが、

どうやってこの道に落ちてしまうのか?

結局はまず親が娘を売るんですね。

親が!
何故?
貧しさから抜け出るために。

親が売った場合もあったし、その次に義理の弟が
義理の姉を売る場合もあったし。
父親が娘を売ったこともあったし
母親が娘を売ったこともあったし、

新聞を見たら色々なことが出てきます。
はなはだしくは、嫁に行った娘を家に返って来いと言って
売り飛ばしてしまったケースもあったし、

その次に新婚旅行に行って帰ったら
お金が無くなってしまい
自分の妻を売った場合もあった、

そのような記事もあったんですね。

そのような場合が
非常によくないところに落ちてしまうですね。

その次に、「私についてきたらよいところに
就職出来て、裕福に暮らせいい服も着れるし
一緒に行こう!」

そうすると、田舎では何も知らないんです。
勉強もしていないし、この広い世間のことどうなっているか
何も知らないんです。

いい暮らしが出来て、綺麗な服が着れるから
皆が全部ついて行っちゃたんです。

その人がどんな人なのかも知らないんです。
でもついて行ってしまったんです。

そうやって、就職詐欺でついて行ってしまったんです。

このように2つの部類、親が売ったり就職詐欺で騙されたり
して、この方向に落ちて行ってしまうんです。

ここに落ちてしまって、では慰安婦とは何か?

ここからもう一度どこに行くのか?

国外に行くか、国内で活動する場合があります。

特にこちら(国外)は1930年以後、
日中戦争以後、

太平戦争の時、主に外国に行ったんです。
外国に行ったケースが大部分日本軍慰安婦ですが

そうだったら、日本軍慰安婦はどのような形で?
出て行けば全部が日本軍慰安婦だったのか?

このようにはっきりと見てみましょう。

これは駐屯地です。

駐屯地慰安所で、だから駐屯地慰安所と言うのは
日本軍が戦争をしながら山岳地帯
、民間人がほとんどいない地帯。

そのようなところに慰安所があるんですね。

だったら、駐屯地の慰安所は遠い僻地。
今でも軍の前線では民間人のいない場所がありますね。

ソウル市の周辺では首都警備司令部、首都防衛司令部
そのようなものがありますね。
そして色々な舞台がありますね。

民間人と近いところにある場合もあるんですね。

そして民間人たちがだんだん沢山いる地域があるんですね。

そうすると一番下に行けば
軍の駐屯地が何も無くただそれこそ遊郭

遊郭と言うのはただ慰楽施設です。
お酒をついだり、
結局ここでどんなことが起きたかと言うと、

売春行為が起きるんですね。
ここは事実上民間地域です。

なので上に行けば行くほど軍の管理が
だんだん厳格になっていくんです。

先ほど、外に出て行った慰安婦たちは
朝鮮人女性も多かったんですが
日本人女性もとても
多かったんです。

日本人女性が一番多かったんです。
朝鮮人女性も多く、その次に中国人
周辺の色々な人達。

その次にその現地の女性も
売春をする人がいるんです。

ここで駐屯地の慰安所では

厳格に管理がされていたんです。
厳格に!!なぜ?

この慰安所設立の目的自体が現地の女性に対する
強姦を防止し、

その次に軍人たちの性欲を解消するために
自然に軍の士気の害になる要素の
性病の防止が出来るんです。

この二つを徹底的に管理したんです。

軍人たちの軍紀が厳格に
管理されなければならないんですね。

なのでここ駐屯地、完全な駐屯地の慰安所では
慰安婦たちに対する管理も厳格だったし、
軍人たちに対する管理も厳格だったんです。

慰安所を運営する抱え主、
慰安所の主人に対する管理も厳格だったんです。

なので事実上こちらは周期的に
性病検査をしたんですね。

そして周期的に慰安所の主人たちは
慰安所を許可した軍部隊に毎日売り上げを
報告したんです。

そしてうちの慰安所には慰安婦が何人いた。
何人が病気になった。そして妊娠した人がいた。

これを全部報告するんです。

そしてここでは性病予防のために一般的に言われるサック
コンドームを必ず準備し使用するようになっていたんです。

もし軍人たちが慰安婦に対して暴力をふるって憲兵に
申告したら、憲兵は軍人を処罰したんです。

ところで、ここからだんだん下がってくるほど、
軍人たちの管理から離れていくんです。

軍人の管理から離れて行けばここでどんなことが
起きたでしょうか?

抱え主による人権侵害が生じてくるんです。

抱え主による!

この人たちは無所不在です。
女性たちは抱え主の何ですか?
自分達が営業の資産だと思っている慰安婦を
お金を買ったんです。

何ですか?投資をしたんです。
投資をしたので自分の利益を出さないといけないんです。

女性たちは人間ではなく商品だったんです。
(注、抱え主にとって)

なので女性たちがもし性病にかかって
仕事ができない場合はとてつもない虐待をしたんです。

そして言うことを聞かなかったら虐待し、
問題をおこしたら虐待し、

場合によっては同じ年の友達同士で
話もできないようにしました。

そして厳しく統制して逃げられないようにしました。

そうだったら、このクマラスワミ報告書に出てくる話は
慰安婦の証言集を見れば、どういう証言があるかというと

針を板の上に刺して女性をその上に
引きずったという話もあります。

もし駐屯地でこのような事件が起きたら
これは大変なことになるんですよ。

そして性病にかかった女性は
そのまま殺してしまうということなんです。

一日に70名殺したというのです。

そうだったら、果たしてこれが
駐屯地の慰安所で起きた事件なのでしょうか!?

そしてまたそのような証拠があるのか?
全く全然証拠がないんです!?

このクマラスワミ報告書にも
はきりと話しました。何の証拠もありません。
慰安婦の証言しかありません。

果たして、50年60年過ぎた証言を信じることが
できますか?

そしてその当時に残した自分たちの日記でもなく
日記でもありさえすれば信頼できますが

何もありません。

ではこれは誰がしたんですか?挺対協にいる人達が
対話して質問して返答を受けたんです。

それも再整理をしたんです。
信頼できますか?
出来ませんね。これ!

これは加工されたものです。

しかしながら、ここに出てくる証言は
特にファン・クムジュ(黄 錦周)という人、先ほどお話しましたが
606号の注射を受けたと!

606号注射が何ですか?
梅毒の治療剤じゃないですか?

それこそ画期的な梅毒の治療剤なのですが
ところがクマラスワミ証言集では
ファン・クムジュ(黄 錦周)氏が何と言ったかと
606号注射は避妊薬として出てきます。

606号注射をしたら妊娠できない!
妊娠した胎児をなくすことができると
このように書いてあるんですよ。

これなんですよ!

梅毒と妊娠は全く関係がないですね!
もちろん関係はあります。
梅毒にかかったら妊娠できなくなります。

でも606号注射が避妊の薬ではありません。
606号の注射が妊娠中絶の薬でもありません。

それなのに国連の人権報告書に
そう書いてあるんです。

なので、ここで特に何の話をするかと言うと
日本軍慰安所で日本軍たちは
女性たちの人権を蹂躙する方法として性病検査をして
厳格に管理したと!?

女性たちの人権を蹂躙したと書いてあるんです!
ここに!!

これ、何ですか?

これ一体どうして!?私は国連でこんな報告書が採択されて
これで日本に責任を問う!?

全く理解できません。
私は日本の側に立つという気持ちではありません。

私は実際、高校を卒業して
柳周鉉の大河小説「朝鮮総督府」を5冊読んで

太平洋戦争731部隊5冊を読んで
その当時私は日本は○○奴だと思ったんです。

日本は想定するものじゃないとそのように考えたんです。

その後、私は歴史専門家だし、漢文学専門なので
一つ一つじっくり調べたら、
これは完全に全部嘘だったんです。

そしてこのクマラスワミ報告書がそれこそ
ただ一つ性奴隷制
日本軍慰安婦は性奴隷だ。これを前提として

そこに全てのことを無理やり合わせたんです。
私はこう考えます。

このクマラスワミと言う人は本当に悪い人だ!

ここにこの資料を提供した韓国の
挺対協のユン・ジョンオク(尹貞玉)氏と
シン・ヘス(申蕙秀)氏、イヒョジェ氏は
この人たちは本当に天罰を受けなければなりません。

ところがこういう人たちが大韓民国で
どういう待遇を受けているかご存じですか?

大韓民国の女性賞、女性に関した賞は
皆全部持っていったことでしょう。

これが今の大韓民国の現実です。

これを見ながらそれこそ
大韓民国は嘘の天国だ

嘘の天国がアメリカの議会、ヨーロッパの議会
国連の人権委員会まで犯した

物凄い実力の嘘の専門家達の集団だ

このように考えます。

これを私たちは必ず
正していかなければなりません。

(そうです。拍手)
15:25

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<参考動画>
youtube   채널fujichan
韓国日本大使館前 反日銅像撤去デモ  動画一覧
https://www.youtube.com/channel/UC0HuFE2BU3LsruQCDUUcSlg/videos

第43会期 国連人権理事会 韓国政府に対する抗議声明

2020年6月16日、ジュネーブ国連人権理事会43会期にて、国連の協議資格を持ったNGOである「新しい歴史教科書をつくる会」と「国際キャリア支援協会」の合同ステートメントとして、韓国政府の度重なる慰安婦問題に関する2015年の合意違反に対して人権理事会に韓国政府への勧告を出すように要請しました。

この合同ステートメントはiRICH国際歴史論戦研究所を中心に、国際キャリア支援協会、慰安婦の真実国民運動、なでしこアクション、論破プロジェクト、テキサス親父日本事務局、真実の種を育てる会などの賛同の元に行われました。

<日本語訳>

副会長、有り難う御座います。

「慰安婦問題は。最終的かつ不可逆的に解決された」と明記された日韓両国間の合意にも関わらず、韓国のカン・ギョンファ外相は3年連続でこの会議に慰安婦問題を提起しました。

日本は、2015年の合意に基づいて、慰安婦を支援するために納税者のお金から約930万ドルを支払いました。しかし、それは使途不明となっています。

先月、元慰安婦の1人でありイ・ヨンス氏が記者会見を開き、かつて韓国政府とその市民から資金提供を受けていた慰安婦支援団体の代表であった「ユン・ミヒャンに搾取された」と述べました。

彼女によると、ユン・ミヒャンは30年間に渡って多額の寄付金を集めましたが、その寄付金は元慰安婦にはほとんど使われず、自分の不動産を購入するために使われていたということです。

彼女はまた「慰安婦は性奴隷ではなかった」と述べました。

最近、韓国政府は皮肉にも「歴史の修正」を違法にする決議を可決した。

歴史とは、裁判所が判断するものではありません。

副議長、

この理事会に以下の韓国政府への勧告を要請します。

1. 金銭的利益のために、そして日本叩きをするために高齢女性を虐待することをやめよ。

2. 日本政府から受け取った寄付金の使途を開示せよ。

3. 捏造物語や嘘に基づいた、日本叩きをやめよ。そして、

4. 日本と韓国の間の2国間合意を反故にするのをやめよ。

副会長、ありがとうございました。

< 原文 >
The foreign minister of ROK Kang Kyung Wha has brought the comfort women issue to this council for 3 consecutive years despite the bilateral agreement signed between Japan and ROK, stipulating “the comfort women issue has been resolved finally and irreversibly.”

Japan paid 9.3 million dollars from taxpayer’s money to support comfort women when the agreement was made in 2015. However, the spending of this money is unaccounted for.

The last month, one of the former comfort women named Lee Yong-soo said at a press conference, “I have been exploited by Yun Mi-hyang, who used to be a leader of a comfort women supporting organization funded by ROK government and its citizens.

According to her, Yun Mi-hyang collected a huge amount of donations for 30 years but the donations were hardly used for former comfort women but used to purchase several real estate properties for her own use.

She also said that comfort women were not sex-slaves. Recently, the ROK government ironically passed legislation to make it illegal to “revise history.” History is not something that is judged by the court.

We request this council to recommend that the ROK government

1. stop abusing elderly women for monetary benefit,

2. disclose the use of funds provided by the Japanese government,

3. stop Japan bashing based on falsified stories and lies, and

4. stop violating the bilateral agreement between Japan and ROK.

映画「主戦場」上映禁止を求める要請

映画「主戦場」上映禁止を求める要請として以下のメッセージを関係各所に送りました。

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原文英語版 】【 英語 PDF 】 【 日本語 PDF

令和2年( 2020年)6月

発信: 藤岡信勝(元東京大学教授)
藤木俊一(会社経営、ジャーナリスト)
山本優美子(Japanese Women for Justice and Peace代表)

宛先:    関係者の皆様(映画「主戦場」の上映を予定している又は過去に上映した大学・施設など)

主題: 映画「主戦場」の上映禁止を求める要請

1. 要請

私たちは、映画「主戦場」の上映を予定または検討している皆様に映画を上映しないよう要請します。既に上映した皆様には、二度と上映しないよう要請します。

2. 被害者

私たちは、出崎幹根氏が学術研究を装って作成・監督した映画「主戦場Shusenjo— The Main Battleground of the Comfort Women Issue」の被害者です。彼の実態は詐欺師だったのです。私たちは、彼を信義則違反と詐欺行為と人権侵害で裁判所に訴えています。

被害者は私たちだけではありません。櫻井よしこ氏(ジャーナリスト、国家基本問題研究所代表)、杉田水脈氏(衆議院議員)、加瀬英明氏(外交評論家)、ケント・ギルバート氏(ジャーナリスト、米国加州弁護士)、トニー・マラーノ氏(ジャーナリスト)も同映画の被害者で、合計8名います。

3. 経緯

3.1. 出崎氏は上智大学の大学院生だったとき、いわゆる「慰安婦問題」を卒業プロジェクトとして研究していました。2016年5月~2017年2月にかけて、彼は私たち8名の意見を聞くために、個別にインタビューを要請しました。そのとき、インタビューの撮影も要請しました。

3.2. その際、出崎氏が私たちに説明した卒業プロジェクトの内容はほぼ同じで、山本優美子宛のメールは以下のとおりです。

「大学院生として、私には、インタビューさせて頂く方々を、尊敬と公平さをもって紹介する倫理的義務があります。」

「これは学術研究でもあるため、一定の学術的基準と許容点を満たさなければならず、偏ったジャーナリズム的なものになることはありません。」

「よって、公正性かつ中立性を守りながら、今回のドキュメンタリーを作成し、卒業プロジェクトとして大学に提出する予定です。」

3.3. 出崎氏による要請の骨子は、(1)倫理的義務を果たす、(2)学術的基準を満たす、(3)公正性と中立性を保持するドキュメンタリーを作成し、および(4)卒業プロジェクトとして大学に提出する、でした。彼の説明を額面どおりに受け止めた私たちは、要請に賛同しました。

3.4.  インタビューと撮影は上智大学の教室などで行われ、出崎氏は卒業プロジェクトチームの大学院生と一緒でした。彼は上智大学の校章の名刺を持ち、上智大学のレターヘッドの便箋を使っていました。その際、撮影に同意する書面が用意され、私たちは、その同意書に署名しました。私たちの何人かは著名なジャーナリストであるにも関わらず、彼のために無償でインタビューを受諾しました。

4. 商業映画作成と上映

インタビュー以来2年ほど、出崎氏から私たちへの連絡はありませんでした。ところが、2018年9月、出崎氏は自分が監督・製作した映画「主戦場」を10月に韓国の釜山映画祭で上映するとのメールを私たちに送ってきました。2019年2月には、4月から日本各地の映画館で入場料を取り、映画を一般公開するとのメールを送ってきました。卒業プロジェクトを学術研究の発表だと信じていた私たちにとって、この通知は青天の霹靂でした。

5. 信義則違反と詐欺行為の事例

 5.1. 出崎氏は映画公式サイトのDirector’s Notesで「Being a male, Japanese-American director allowed me access to interview Japanese nationalists, who regarded me as an unbiased, Japanese, rational male.(私が日系米国人男性の監督だったので、日本のナショナリストたちは偏りのない日本の理性的な男性として私の取材を受け入れました。)」と記述しています。さらに彼は映画の中で私たちをナショナリストと呼んでいます。インタビュー要請のメールにもインタビュー時にも、彼は私たちを国家主義者とか国粋主義者と呼んではいません。また、映画が公開されるまで、藤岡信勝は出崎氏が日系米国人であったことさえ知りませんでした。私たちは監督が日系米国人だからではなく、学生の研究だからインタビューに協力したのです。

5.2. 映画公開後に判明したのは、出崎氏が当初から卒業プロジェクトだけではなく、一般公開する映画を作る意図を持っていたことです。在学中にも関わらずクラウドファンディングを立ち上げて映画用資金を集めていました。また、人を対象とする研究として受けるべき上智大学院の研究倫理審査も受けていませんでした。彼は本来の目的を隠して私たちとのインタビューを済ませたのです。

5.3.  私たちを侮辱しようとする映画のスキームは露骨に挑発的なのです。映画は私たちをまるで犯罪人のように大写しで並べ、私たちを侮辱するテロップを流します。インタビュー場面を意図的に編集し直し、私たちの印象を悪くしています。出崎氏は意図的に、かつ、一方的に、私たちを「ライト・ウィング、リビジョニスト、ナショナリスト、レイシスト、ファシスト、セクシスト」と呼んでいます。

5.4. 上記3.3.段落で述べましたが、私たちへのインタビュー要請時の核心部分(倫理的義務、学術的基準、公正性と中立性や卒業プロジェクト)は、映画のどこにも見られません。

6. 民事訴訟、刑事訴訟と上智大学不正研究調査

6.1. 上映開始後、私たちは出崎氏と配給会社に上映中止を要請しました。彼らが要請を拒否したので、私たちはやむなく裁判に訴えました。現在、私たちは民事訴訟で出崎氏と配給会社に信義則違反に基づく上映停止と損害賠償金を求めています。刑事訴訟では、著作権侵害罪と詐欺罪で告訴が受理され、これから審理が行われます。

6.2. 上智大学に関しては、私たちは出崎氏の指導教授であった中野晃一教授宛てに研究参加同意撤回書を送りました。中野晃一教授は、出崎氏の卒業プロジェクトの責任者であるにも関わらず、撤回書を無視し、大学の研究倫理規定を守ろうとしませんでした。それどころか自ら映画に出演し、映画の宣伝もしています。私たちは上智大学に対し、出崎氏と中野教授の研究不正行為を訴え、調査を申し入れました。現在大学は委員会を立ち上げて調査中です。

7.  言論と表現の自由弾圧に対する反論

7.1. 出崎氏は各地の上映会に監督として登場し、聴衆に対し、私たちの訴訟が、彼の言論と表現の自由を弾圧していると糾弾しています。善意の研究協力者を当初から騙そうとした意図こそ、言論と表現の自由を踏みにじる行為なのです。慰安婦問題を扱う映画が両論を提供するのは当然ですが、その提示手段は公平性や中立性を欠き、学術研究の名に値するものではありません。

7.2. 上智大学大学院の研究倫理規定を無視して作成された映画が上映され続けることは、上智大学の社会的信用の失墜と、学術研究全体への信頼の崩壊へと繋がります。「不当な日本批判を正す学者の会 AACGCJ ( https://aacgcj.org/ )」は、55名の学者連名で「学者の声明:映画『主戦場』 に係る上智大学の研究倫理を問う」を発表しました。

学者の声明:映画『主戦場』に係る上智大学の研究倫理を問う
https://bit.ly/3fDBGjB

Scholars’ Statement: We Question Sophia University’s Academic Integrity regarding the Film Shusenjo
https://bit.ly/3bkr1XL

7.3. 2019年4月の公開以降、映画は日本各地の映画館や公共施設、北米・欧州各地の大学や施設で上映され続けています。現在はコロナウィルスの影響で上映会は止まっています。しかし上映再開は、私たちに対する信義則違反のみならず、真理を探求する研究者や一般大衆を一方的に洗脳する悪質な手段になります。この映画こそ、言論と表現の自由を冒涜するものなのです。上映を許してはなりません。

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<参考>

JAPAN Forward   Earl Kinmonth  June 4, 2020
Court Battle Over Comfort Women Film Taints Japanese University’s Research Ethics Record
https://japan-forward.com/court-battle-over-comfort-women-film-taints-japanese-universitys-research-ethics-record/

なでしこアクション
Shusenjo— The Main Battleground of the Comfort Women Issue (film)
http://nadesiko-action.org/?p=14416

映画『主戦場』について
http://nadesiko-action.org/?p=14441

なでしこアクション
About Unfair and Biased Film “SHUSENJYO : The Main Battleground of The Comfort Women”
http://nadesiko-action.org/?p=13506

不公正で偏向に満ちた映画 「主戦場」について
http://nadesiko-action.org/?p=13505

Letter to Pope Francis  November 20, 2019
https://bit.ly/35a3F5m

ローマ教皇への感謝と嘆願の手紙
https://bit.ly/35RSLBN

JAPAN Foward July 4, 2019
YouTuber Resorts to Misrepresentation in Making Documentary on Comfort Women Issue
http://japan-forward.com/youtuber-resorts-to-misrepresentation-in-making-documentary-on-comfort-women-issue/

Monthly Hanada Plus 2019.07.09
A Nasty Trick ‘The Main Battleground of The Comfort Women Issue’
https://hanada-plus.jp/posts/2166

Urgent request for a ban to screen the film Shusenjo – The Main Battleground of the Comfort Women Issue, directed by Mikine Dezaki

Japanese日本語版 】【 English PDF 】 【 Japanese日本語 PDF

June, 2020

From:    FUJIOKA Nobukatsu, former professor, University of Tokyo
FUJIKI Shunichi, corporate owner and journalist
YAMAMOTO Yumiko, President of the Japanese Women for Justice and Peace

To:         To whom it may concern

Subj:     Urgent request for a ban to screen the film Shusenjo – The Main Battleground of the Comfort Women Issue, directed by Mikine Dezaki

  1. Urgent Request

We, the originators of this letter, sincerely request those who plan to screen the film to the public cancel the plan.  We also cordially request those who have already screened it to the public shelve any plan to screen it again in future.

  1. Victims

We are victims of the film directed and produced by Mikine Dezaki who presented himself in the guise of a student researcher.  He was, in fact, a con artist.  We have already filed suits in court against him for breach of good faith, fraud, and human rights violation.

There are five other victims: SAKURAI Yoshiko (journalist and President of the Japan Institute for National Fundamentals), Congressperson SUGITA Mio, KASE Hideaki (diplomatic analyst), Kent Gilbert (journalist and attorney-at-law in California), and Tony Marano (journalist).

  1. Background

3.1.        While he was taking on the Comfort Women issue as a postgraduate study at Sophia University, Dezaki individually contacted eight of us from May 2016 through February 2017 to request for our opinions on the issue.  His request included videotaping each interview session.

3.2.        Dezaki’s explanation of the postgraduate study to each of us was similar in content.  A request e-mailed to YAMAMOTO Yumiko is provided below:

“As a graduate student, I have an ethical obligation to present the people I interview with respect and fairness.”

“This is an academic research.  It must meet certain academic standards and expectations, which would prevent it from becoming a biased journalistic piece.”

“So, I will produce it with equitability and neutrality.  I am going to submit it to the University as a graduation work.”

3.3.        The gist of his explanation above consists of (1) performing the ethical obligation, (2) adhering to the academic standards, (3) producing a documentary that ensures equity and neutrality principles, and (4) submitting it as a postgraduate work to the university.  All of us took his words literally.

3.4.        Dezaki held videotaped interviews at a Sophia classroom and other places with the help of his postgraduate associates.  He presented us his name cards printed with the university emblem.  He also used the Sophia letterhead stationery.  He then provided us with a letter of consent for videotaping the interview, on which we signed.  All of us, for the sake of his endeavor, agreed to the interview without any charge even though some of us are renowned journalists.

  1. Production of a commercial film and its public release

We heard nothing from Dezaki for about two years since the completion of the interviews.  It was September 2018 when he sent us e-mail that the film Shusenjo he had directed and produced would be screened at the Pusan Film Festival in South Korea in October.  He e-mailed us again in February 2019 that his film would be released in movie theaters in Japan from April.  The public release of the film was the last thing we had in mind because we believed until then that he was committed to his postgraduate work.

  1. Some examples of his breach of good faith and fraud

5.1.        Dezaki entered the following in the film’s Director’s Notes: “Being a male, Japanese-American director allowed me access to interview Japanese nationalists, who regarded me as an unbiased, Japanese, rational male.”  He referred to us as nationalists in the film.  He never addressed us as nationalists neither in the first e-mail requests for interview nor during each interview session.  Nobukatsu Fujioka did not know until the film’s release Dezaki was an American of Japanese descent.  All of us cooperated with him because he was engaged in a postgraduate work.  His nationality was not any concern of us.

5.2.        What we found out after the film release is that Dezaki had been committed to making the postgraduate work a commercial film from the beginning.  While being a graduate student, he operated crowdfunding to fund his film-making venture.  He did not undergo Sophia University’s research ethics committee review.  He manipulated interviews with us under a false pretense.

5.3.        The film’s scheme to disgrace us is overtly provocative.  Shown in the film are our closeup clips with insulting tickers as if we are criminals in police lineup.  The interview clips are so edited as to give each of us a bad impression.  Dezaki intentionally and unilaterally called us the Rightists, Revisionists, Nationalists, Racists, Fascists, and Sexists.

5.4.        None of the core values such as the ethical obligation, the academic standards, equity and neutrality, and a postgraduate work expressed in his interview requests are even hinted in the entire film.

  1. Civil and criminal actions and the establishment of a university review board

6.1.        We requested Dezaki and his film distributer not to release it in public venues.  Because of their refusal of our request, we had to resort to legal procedures.  Two counts in the civil action are Dezaki and his distributer breached good faith and intentionally caused damage upon us.  Two counts in the criminal action are their copyright infringement and fraud.  Hearings and trials are being held.

6.2.        Because Professor NAKANO Koichi of Sophia University was in the position to supervise Dezaki’s postgraduate work, we mailed the professor a letter to officially retract our consent to the videotaped clips.  Despite his responsibility, NAKANO ignored the letter and did not adhere to the research ethics provisions of the university.  We demanded the university authorities to investigate Dezaki’s work and Nakano’s act of academic malfeasance.  The university already launched a board to investigate the cases.

  1. Counterarguments to Dezaki’s claim of suppression of freedom of speech

7.1.        Dezaki has been promoting a film tour not only in Japan but also in foreign countries.  He as the film director personally addressed the audience each time that our civil and criminal actions are strategic lawsuits against public participation (SLAPP), i.e., we are attempting to suppress freedom of speech.  We claim it is Dezaki who violated the principle because he had deceived us, cooperators of goodwill for his academic work.  It is fair for the film to present pros and cons regarding the Comfort Women issue.  The methods of presentation he employed in it are, by no means, equitable or neutral and, therefore, the film is not worth an academic research work in its essence.

7.2.        Any further attempt to screen the film for public consumption will tarnish the prestige of Sophia University and bring about erosion of the academic research integrity.  The Academics’ Alliance for Correcting Groundless Criticisms of Japan (AACGCJ), with fifty-five academics in their joint names, already issued a statement to question the university’s research ethics.

Scholars’ Statement: We Question Sophia University’s Academic Integrity regarding the Film “Shusenjo”
https://bit.ly/3bkr1XL

7.3.        The film as mentioned earlier has been released not only at movie theaters in Japan but also in colleges and facilities in Europe and the U.S.  COVID-19 has temporarily stopped Dezaki’s venture for now.  The film tour, once resumed, would become an unforgiven tool to brainwash the public at large as well as bona-fide researchers for truth, not to mention the breach of good faith imposed upon us.  It is this film that blasphemes freedom of speech.  The film should not be shown to the public.

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References

JAPAN Forward   Earl Kinmonth  June 4, 2020
Court Battle Over Comfort Women Film Taints Japanese University’s Research Ethics Record
https://japan-forward.com/court-battle-over-comfort-women-film-taints-japanese-universitys-research-ethics-record/

Japanese Women for Justice and Peace
Shusenjo— The Main Battleground of the Comfort Women Issue (film)
http://nadesiko-action.org/?p=14416

Japanese Women for Justice and Peace
About Unfair and Biased Film “SHUSENJYO : The Main Battleground of The Comfort Women”
http://nadesiko-action.org/?p=13506

Letter to Pope Francis dated November 20, 2019
https://bit.ly/35a3F5m

JAPAN Foward July 4, 2019
YouTuber Resorts to Misrepresentation in Making Documentary on Comfort Women Issue
http://japan-forward.com/youtuber-resorts-to-misrepresentation-in-making-documentary-on-comfort-women-issue/

Monthly Hanada Plus 2019.07.09
A Nasty Trick ‘The Main Battleground of The Comfort Women Issue’
https://hanada-plus.jp/posts/2166

自称元慰安婦、李容洙氏の叫びとは

長尾秀美氏(元在日米海軍司令部渉外報道専門官、小説家、ノンフィクション作家)より論考「自称元慰安婦、李容洙氏の叫びとは」をいただきましたので、ご紹介します。

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英語/English

令和2年(2020年)6月15日

長尾秀美(元在日米海軍司令部渉外報道専門官、小説家、ノンフィクション作家)

自称元慰安婦、李容洙氏の叫びとは

1.驚愕

5月7日、自称元慰安婦の李容洙氏が韓国の大邱で記者会見を開いた。彼女は正義連(旧挺対協)の資金管理が不透明だと批判し、毎週実施される水曜デモにはもう参加しないと述べた。

正義連は慰安婦募金、寄付金、および政府補助金を使って活動してきたようだが、驚いたのは、政府補助金が2016年から2019年まで約13億4300万ウォン(約1億1670万円)もあったことだ[1]。さらに驚いたのは、最初の少女像(高さ1.3メートル)」を製作した彫刻家の金運成氏はこれまでに100体近い少女像を作り、少なくとも31億ウォン(約2億7700万円)の売り上げがあったとされ、高さ10-50センチメートルの少女像も1万体近く売ったと推定されている[2]。少女像には大小を問わず著作権がある。ちなみに金氏は正義連の理事になっている。

検察当局が正義連の資金流用疑惑解明を進める一方、有識者や論説委員などは、国として、あるいは国民として、彼女たちに何ができるのか、何をするべきなのかを模索している。

李氏の批判は一部の人権保護活動家の私欲を白日の下に曝(さら)すと同時に、慰安婦問題に対する未曽有の意識変革をもたらしている。

2.なぜ

李氏はなぜ公の場で正義連を非難したのだろうか。その動機は何なのだろうか。私は彼女の立場になっていくつかの理由を推測してみた。

(1)30年にもなろうとする自分の活動に対し、納得できる結果が出なかった。

(2)自分は主役の1人なのだが、現状のままだと、舞台から引き摺り下ろされるという怯(おび)えがあった。

(3)これまで国内外の多くの場所に出掛けて話をしてきたが、報酬が少なかった。

(4)数年前の大統領晩餐会でトランプ大統領に抱き付こうとした行為が正当に評価されなかった。

(5)「容洙は独島だ、独島は容洙だ」と述べたことを世間が忘れようとしている。

(6)数十年前の実体験とこれまで自分が述べてきたこととの区別が最近あやふやになってきているので、今のうちに、世間の目を逸(そ)らそうとした。

(7)偽善に対する良心の呵責にやっと目覚めた。あるいは、

(8)最近は孤独に耐えられなくなっていた。

3.正義連と尹美香正義連前代表に対する批判

李氏は正義連と尹美香正義連前代表を以下のように批判しているが、多くが金銭に絡んでいる。

「挺対協が元慰安婦を30年間も売り飛ばしてきたことが、今やっと表沙汰になった。私は絶対に…正しい慰安婦歴史館を建てる」[3]

「水曜集会を中断すべきだ」 [4]

「30年間、芸は熊がやり、カネは熊使いがかすめ取った」 [5]

尹美香正義連前代表は、「私利私欲のため国会議員にもなっていった。容赦できない」 [6]

「尹氏に空腹なので食べ物を買ってほしいと頼んだが、カネがないと断られた [7]

4.韓日学生交流の提言

李氏は正しい歴史が何なのかを理解している。と同時に、韓日双方が受け入れられる歴史があれば、憎らしい正義連はともかく、自分たちすべてが否定されることも知っている。その上で以下のように訴えている。

「日本は1000年後も1万年後も慰安婦問題のために謝罪し、賠償しなければならないが、そのためには韓日両国の学生が正しい歴史を学ぶ必要がある。…。これを実現するためには両国が親しく過ごし歴史の勉強をしなければならない」[8]

5.自称元慰安婦の懊悩

5.1.人権活動の推進

日本を糾弾する慰安婦問題が韓国で大きなうねりとなったのは1990年代初めに挺対協(現正義連)が設立されてからだ。挺対協は慰安婦制度の被害者の名誉と尊厳を回復させ、人生の安定と自由を確保するという方針のもとに日本を糾弾する活動を始めた。

李氏は、1992年6月、元慰安婦だったと名乗り出た。そして慰安婦制度の被害者になり、いろいろな活動に参加するようになった。

正義連の目的は、日本による女性への人権侵害を世界に訴え、日本を糾弾することだ。しかし活動を継続させ、広げるためには資金が必要だ。そこで一般からの寄付を募ることにした。学生を含めた民間人からの募金や企業からの寄付が集まるに連れ、活動は国内から国外へ、国連へと広がっていった。政府からの補助金を得てからは、正義連は政府公認団体となった。とは言え、資金はいくらあっても足りないので、正義連は高額な慰安婦像売買、慰安婦問題関連商品の販売などにも精力を傾けていった。

李氏はそういう枠組みを理解していたつもりだった。

ところが最近になり、3つのことが李氏を悩ませるようになった。1つは、正義連が作り上げてきた自分の人格に対する以前からの批判だ。2つ目は、慰安婦問題の主役は誰なのかということだ。3つ目が、尹氏はもう正義連の代表者ではなく、国会議員になるということだ。

李氏の叫びはそこから派生したものだ。

5.2. 固定観念への疑問

李氏は過去30年を振り返った。恥ずかしさや悔しさが滲み出る思い出があり、高揚感に満ちた思い出もある。講演会や報道関係者との応答などを通じ、多くの人たちに会い、自分の過去を語り続けてきた。2007年には米下院公聴会やハーバード大学などでも自分の体験を証言した。2011年にはアメリカのニュージャージー州パリセイズパーク市に設置された慰安婦碑(*日本軍が20万人の女性を拉致したと記す)の前で号泣した。

様々な場所で会った人たちの自分に対する知識は、すべて自分が中国や台湾などで過ごした1944年からの2年間に凝縮されている。これまでの長い人生のうち青春と呼ぶにはあまりにも短い時間を断片的に切り取ったものだけだ。そして現在の自分を告発者としてしか見ていない。

人は幼少時代、青春時代、壮年期時代を経て人生の後半を迎える。李氏は大邱で生まれ育ち、弟4人のために幼い頃から働いた[9]。そんな辛さもあったが、父や母やおばさんの声は覚えている。14歳か15歳か16歳だった時、軍帽を被った日本人に連れ去られ、その際ワンピースと革靴をもらったような記憶がないではない。戦後、台湾から故郷に戻った。そして朝鮮戦争を含む激動の時代を居酒屋や屋台などで働きながら乗り切ってきた[10]。母の死後は保険会社の勧誘員としても働いた[11]。1989年に結婚したが、疑い深く暴力を振るう夫とは2年ほどで離婚した[12]。そんなごたごたに辟易していた1991年8月、金学順氏が元慰安婦として名乗り出た。挺対協の誘いに乗り、多くの女が自分たちは元慰安婦だったと告白し始めた。李氏も元慰安婦になることにした。渡りに船だった。

そんな過去を振り返っても3つの疑問は解消されない。尹氏は国会議員になるが、自分は没個性の慰安婦仮面を被ったままだ。

5.3. 没個性化の克服

人は嘘を言ってはいけないと言われて育つ。それでも世の中には嘘が溢れている。李氏もそんな相反する世の中を幼いながらも見てきた。自分は便宜上嘘をつくが、他人の嘘は許せない。自分は誰かを利用しても、誰かに利用されたくはない。

李氏は考えた。自分の人格は正義連の尹美香氏などに言われて作り上げてきた1944年から2年間の虚像だ。記憶と意識の作用を意図的に乱し、良心が志向することを無視して作り上げたものだ。

李氏は是が非でも自分の新たな姿を残したくなった。そのためには何をどうすれば良いのか。

日本に対する千年の恨(はん)を声高に主張するのも一つの方法だが、それだけでは弱い。数年前どこかで話した韓日学生交流による歴史的考察は、あまりにも白々しい。自分自身がその限界を知っているからだ。

他に手段はないのか。公けの舞台でもう一度主役になり、主役のまま舞台を去りたい。そこで思い当たったのが暴露戦術だ。資金管理不正を告発すれば、世間は注目する。そこに新たな自分が生まれる。失敗してもこの方法なら、正義連と尹氏は無傷では切り抜けられない。

李氏は、叫び声を挙げることにした。「条件反射的反日だけでは問題を解決できない」などという学者の意見など、自分にも正義連にも政府にも関係ない。

6.以上は私が想像した李氏が叫び声を挙げるまでの過程だ。惜しまれるのは、それまで誰も李氏に女性史研究家だった山崎朋子氏が『サンダカン八番娼館』で書いたおサキさんのことに触れなかったことだ。誰も李氏にキリスト教徒で民主化運動指導者だった威錫憲氏が残した言葉を伝えなかったことだ。

6.1.山崎氏はおサキさんについて、以下のように書いている[13]。おサキさんは10歳で兄に300円で売られ、〝からゆきさん〟としてインドネシアへ行き、戦後夫と息子と共に京都へ行き、寡婦になってから故郷の九州へ戻り、天寿を全うした。からゆきさんとは明治から戦後まで日本から海外へ出掛け、売春婦になった女性のことだ。

〈おサキさんは、…。人びとから差別の目をもって見られながら、拗ね者になったり、反社会的な行為をしたりすることなく、かえって自己の人格を高めたのだ。…。おサキさんの(*思いやり)は、人間はもちろんのこと、「あれも、いのちのあるもんじゃけん――」と言って、自分の食物を削って九匹の捨て猫に分けあたえるほど広いのである。〉

6.2.威錫憲氏は、下記のように書いている[14]

〈「人間は抵抗するものだ。抵抗すること、それがまさしく人間である。…。生活体験というものは、個人が自己の存在を独自な価値を持つ人格的なものとして理解して掘り下げ、とらえ、表そうとすることから生じるものであ」る。〉

7.李容洙氏の目論見は叫びによって一見成功したようだ。しばらくの間は孤独感に苛(さい)まれることもないだろう。しかし、正義連の資金管理に司直の手が入ったことと、世間による彼女の人格評価とは別物だ。誰にとっても現実は厳しいが、人格者に救われる人は多い。歴史認識とは無関係だが、結果として李氏は歴史に名を残すことになった。

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[1] 2020年5月26日 10:17配信 中央日報日本語版
尹美香元慰安婦団体代表、4日後には不逮捕特権…検察、週末も捜査

[2] 2020年6月3日 11:40配信 朝鮮日報日本語版
校庭に少女像設置しようとしたら…正義連理事が著作権を盾に阻止

[3] 2020年6月6日13:11配信 WoW!Korea
元慰安婦イ氏「我々を売り飛ばした“悪人”…必ずいつか恨みを晴らす」

[4] 同上

[5] 2020年5月31日05:40配信 朝鮮日報日本語版
【萬物相】「芸は熊がやり、カネは熊使いがかすめ取った」

[6] 2020年5月26日10:40配信 朝鮮日報日本語版
「なぜハルモニたちを売ったのか」…30年の恨がこもった李容洙さんの絶叫

[7] 2020年5月26日10:10配信 朝鮮日報日本語版
空腹訴える元慰安婦に「カネはない」と言っ放った尹美香氏、家5戸を現金で購入していた

[8] 2020年5月25日 16:47配信 聯合ニュース
慰安婦支援団体批判の被害者 歴史学習と韓日学生親善の必要性を強調

[9] 韓国挺身隊問題対策協議会・挺身隊研究会編『証言―強制連行された朝鮮人慰安婦たち』1993年、明石書店、pp.131-132

[10] 同上、p.142

[11] 同上、p.143

[12] 李容洙・高柳美知子『わたしは日本軍「慰安婦」だった』2009年、東京、新日本出版社、pp.78-79

[13] 山崎朋子『サンダカン八番娼館―底辺女性史序章』1972年、東京、筑摩書房、p.255

[14] 威錫憲『苦難の韓国民衆史』1980年、東京、新教出版社、p.399、p.15