Daily Archives: February 4, 2011

東京都西東京市議会に質問状を出しました

小林たつや君議員(自民党)が立派な反対意見を述べています。が、賛成多数で可決されました。

  議会での慰安婦論争5-西東京市議会議事録より

 

意見書

「慰安婦」問題について、国が誠実な対応をすることを求める意見書 

 私たちは、一人一人が大切にされる平穏な社会を願っています。かつての戦争において、日本は近隣諸国の人々に多大な被害を与えてきました。戦後64年が経過しても未解決の問題があります。戦時中に「慰安婦」とされた女性たちは、いまだに心身の深い傷を抱えておられたり、無念のうちに次々と亡くなっていかれます。

 日本政府は、1993年「河野官房長官談話」を発表し、おわびと反省の気持ちをあらわしました。そして第一次、第二次調査を経て「我々は、このような歴史の真実を回避することなく、むしろ教訓として直視し、歴史研究、歴史教育を通じ、長く記憶にとどめ、同じ過ちを繰り返さないという固い決意を表明する。そして今後とも、民間の研究を含め、真剣に検討すべきものと考える」旨の表明がなされています。

この問題で「国連人権機関」からは、日本政府に反省を求める勧告が数多く出されています。また、2007年より、アメリカ下院議会はじめ、6つの国や市、EU連合から、日本政府が「慰安婦」問題の責任を認め、公的な謝罪をすることを求める決議が採択されています。そして、日本の地方議会での「国へ誠実な対応を求める意見書」は、現在まで15市議会で可決されています。

 今、被害者の訃報が相次ぐ中、納得できる解決を急がなければなりません。日本政府の世界への意思表示は、アジアの人々の戦争被害の傷を癒し、和解し、平和的に共存していく道筋をつくることにもなります。よって『非核・平和都市宣言』をしている西東京市議会は、下記事項について「国が誠実に対応されるよう」強く求めます。

1 河野談話に矛盾しないよう、「慰安婦」問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復に努

 め、誠実な対応を図ること。

2 「慰安婦」問題の歴史を踏まえ、次の世代に事実を伝えるよう努めること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

  平成22年6月21日

                      西東京市議会議長 浅 野 高 司

 提出先 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣

 

質問状

西東京市議会 様

質問状

『「慰安婦」問題について、国が誠実な対応をすることを求める意見書』について

平成23年1月31日

平成22年6月21日に西東京市議会にて可決された『「慰安婦」問題について、国が誠実な対応をすることを求める意見書』(別添1)について西東京市議会及び意見書案を提出された議員先生方にお尋ねいたします。

この意見書は、苦しい歴史を生きたアジア各国の女性に配慮した内容であり、西東京市が平和と人権と女性を大切にする自治体であることが理解できます。この意見書が周知されることを望みますが、文中疑問に思う箇所がございますので、質問させていただきます。

 

質問

1.『「慰安婦」問題について、国が誠実な対応をすることを求める意見書』は(別添1)の通りで間違いございませんでしょうか。間違いなければ次にお尋ねします。

 

2.意見書では、『2007年より、アメリカ下院議会はじめ、6つの国や市、EU連合から、日本政府が「慰安婦」問題の責任を認め、公的な謝罪をすることを求める決議が採択されています。』として、米国決議を肯定的に取り上げています。

この米国決議文には『日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。』と書かれています。(別添2)

西東京市議会は、この記述を含め、米国決議内容を事実として信用した上で意見書に加えたのでしょうか。説明願います。

 

3.地方自治法第99条には、『普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。』とありますが、この意見書が西東京市の如何なる公益に関する事件であるか説明願います。

 

以上3点につき、ご多忙とは存じますが、西東京市議会、及び意見書案を提出された議員先生方に平成23年3月1日までに郵送にて回答いただきたく、お願い申し上げます。

回答が出来ない場合、または遅れる場合も同期日までに郵送にてご連絡いただけますよう重ねてお願い申し上げます。

以上

 

別添2,3,4

(別添2)

 

< 慰安婦関連裁判 最高裁 原告 敗訴 一覧 > 

 

韓国太平洋戦争犠牲者遺族会訴訟(金学順、他)

最高裁決定 2004/11/29 上告棄却  原告敗訴

 

釜山「従軍慰安婦」女子挺身隊公式謝罪・補償請求訴訟(関釜裁判)

最高裁決定 2003/3/25 上告棄却「上告理由となる憲法違反はない」 原告敗訴

 

フィリピン「従軍慰安婦」国家補償請求訴訟

最高裁決定 2003/12/25 上告棄却  原告敗訴

 

在日韓国人元「従軍慰安婦」謝罪・補償請求訴訟(宋神道)

最高裁決定 2003/3/28 上告棄却「上告理由となる憲法違反はない」 原告敗訴

 

オランダ人元捕虜・民間抑留者損害賠償訴訟

最高裁決定 2004/3/30 上告棄却  原告敗訴

 

中国人「慰安婦」損害賠償請求訴訟(第一次)

最高裁決定 2007/4/27 上告棄却  原告敗訴

 

中国人「慰安婦」損害賠償請求訴訟(第二次)

最高裁決定 2007/4/27 上告棄却  原告敗訴

 

中国山西省性暴力被害者損害賠償等請求訴訟

最高裁決定 2005/11/18 上告棄却  原告敗訴

 

台湾元「慰安婦」損害賠償・謝罪請求訴訟

最高裁決定 2005/02/25 上告棄却  原告敗訴

 

以上

――――――――――――――――――――――――――

(別添3)

 

日韓基本条約  (1965年6月22日 締結) 

財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定 

 

第二条

1 両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて、

完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。

 

―――――――――――――――――――――――――

(別添4)

< 日本政府 から国連 女子差別撤廃委員会への アジア女性基金に関する報告 >  

外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/pdfs/hokoku06.pdf より

 

女子差別撤廃条約実施状況  第6回 平成20年4月

4.アジア女性基金について

 

91.2003年の第4・5回日本政府報告審査を受け女子差別撤廃委員会より出された

いわゆる慰安婦問題に関する最終コメントを踏まえ、以下のとおり報告する。

 

92.日本政府は、1995年7月に設立された「女性のためのアジア平和国民基金」

(通称「アジア女性基金」)の行う事業に対して最大限協力してきた(基金設立以降20

05年度末まで、約48億円の予算を支出)。

 

93.基金は、フィリピン、韓国、台湾において、国民の募金を原資として、一人あたり

200万円の「償い金」をいわゆる元慰安婦に支払うとともに、政府拠出金を原資として

医療福祉支援事業(約5億1千万円)を実施した。その際、本問題に改めてお詫びと反省

の気持ちを表す内閣総理大臣の手紙がそれぞれの方々に届けられている。これらの事業は

2002年9月までに終了した。

 

94.また、オランダにおいては、オランダ側といわゆる元慰安婦の支援の在り方につい

て協議した結果、生活状況の改善を支援するための事業を実施(総額2億4500万円相

当)した。

 

95.インドネシアにおいては、インドネシア政府の意向を尊重し、いわゆる元慰安婦を

支援する事業として、高齢者社会福祉推進事業(高齢者のための施設整備事業)に対し、

総額3億8千万円規模の支援が実施されている。本事業は2007年3月までに終了した。

 

96.アジア女性基金は今日的な女性問題の解決にも取り組んできており、国際フォーラ

ムの開催、NGOが行う広報活動の支援、調査研究事業、女性へのカウンセリングの実施、

メンタルケア技術の研究などにも積極的に取り組んできた。

 

97.アジア女性基金は2007年に解散したが、政府としては、基金を通じたこれまで

の国民及び日本政府の取組の説明に引き続き努力していく。

 

以上

議会での慰安婦論争5-西東京市議会議事録より

地方議会によっては、議事録が検索サイトで簡単に調べられます。

討論ではありませんが、西東京市市議会会議録検索システムhttp://asp.db-search.com/nishitokyo-c/dsweb.cgi/ から抜粋したものです。慰安婦意見書についての反対意見ご紹介します。

平成22年第2回定例会(第6日目) 本文 2010.06.21

◯議長(浅野高司君)  次に、議員提出議案第20号についての討論を行います。
 討論の通告がありますので、発言を許します。
◯12番(小林たつや君)自民党
  議員提出議案第20号 「慰安婦」問題について、国が誠実な対応をすることを求める意見書の提出に反対の立場で、西東京自由民主党市議団を代表し、討論に参加いたします。
 今回提出の意見書、上段部分、1993年の河野官房長官談話の一部抜粋については、「われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する」というのが正しい河野談話であります。正しい河野談話については共感すべきものがありますが、平成5年のこの談話から既に15年がたち、その後、多くの研究・調査がなされ、河野談話とは食い違う事実もあらわれてきております。
 意見書提出者は以下の事実を御存じでしょうか。まずはその1つとして、さきの談話以降、旧日本軍による強制連行があったという事実に関する証拠が見つけられなかったということ。この件については、日本国家、軍が行った行為ならば、必ず明証があり、それを示す文書が残っているはずであります。発令者と受令者及びそれに関する事務を取り扱う各方面機関に文書や記録がなければおかしいはずですが、吉見義明氏ですら完全な証拠をつかめていません。それから、韓国済州島でみずから慰安婦狩りをしたという吉田という男の証言はでたらめであったこと。また、日本テレビのドキュメント番組で元慰安婦とされる女性が話しているシーンの字幕が恣意的にかえられていたこと。
 視点を変えると、300年もの間オランダから支配されてきたインドネシアを日本軍が解放し、母国語を統一し、教育を受けさせ、武器を持たせ、敗戦後はオランダ再支配の動きに対し、インドネシア軍に自分たちの武器を渡し、2,000人の日本軍兵士たちが帰国せずインドネシア独立のために現地に残り、ともに戦い、そのうち1,000名余りが命を落としたこと。そのインドネシアでは、一般人の40年分の年収に当たる賠償金200万円を提示し、元慰安婦の募集をかけた者たちがおり、そのせいで当時インドネシアでは2万人しかいなかった日本兵に対し、2万2,000人の慰安婦が名乗りを上げたということを。
 また、村山首相時代、アジア諸国に対し謝罪外交に出たとき、マレーシアのマハティール首相から謝罪は要らないと言われ、恥をかいたことを。韓国に至っては、1965年の日韓基本条約で、戦後処理に関し、これをもって最終的な解決とすると言い、総額8億ドルの援助資金を受けたことを。
 大東亜戦争という国の命運をかけた戦いを白人支配からの脱却の聖戦と信じて幾多の優秀な人材が戦陣に散っていったさきの大戦において、東京裁判という戦勝国の弾劾に遭いながらも歯を食いしばりこの国を再度立て直し、現在の繁栄をもたらした多くの先人たちの存在。ここまで頑張ってきたことに対し敬意を払うことはあっても、事実と違うことで糾弾するようなことがあってはならないと私は思っております。
 この問題について、一緒に問題にされますアジア諸国に対しての侵略については、国の責任としては当時の欧米列強と同罪程度の侵略的罪はあると思っております。戦後賠償については、既に国家間により終了しているものであり、個人が戦時下のことについて国に提訴することはおかしいと思います。
 元慰安婦問題に関しては、軍による強制連行はなく、現地人業者による強制連行があった事実が明らかにされております。また、衛生管理面等での民間業者に対するものと同様の関与はあったと思われております。
 意見書中段の国連人権機関からの勧告に関しては、謝罪外交しかできなかった日本政府の弱腰外交が招いたものであり、国家間の勢力争いにこの問題が利用されてしまったという悲しい事実であると認識しております。
 また、意見書下段1については、今まで述べてきたとおりでありますが、慰安婦の問題について、真相究明を行うことに反対するものではなく、むしろいいかげんな報道や歴史的事実と異なる部分を騒ぎ立て民意を違う方向へ向かわせようとする者たちへ鉄槌を加える意味も含め、真実の究明を強く望んでおります。
 2についても、正しい歴史を検証し、教科書問題も含めた自虐的な歴史観を捨て、真の歴史を次代に伝えていきたいものであると考えております。
 しかし、この意見書に関して、慰安婦問題をどの国のこととも確定しておらず、全体的な問題としてとらえており、今まで述べてきましたとおり、歴史的事実と違う論点のもとに、強いて言えば感情的な観点からの提出と推測されます。
 慰安婦と言われる方々の心身の深い傷には深く同情いたします。単に戦時下という異常事態のなせるわざと言い放つこともできないことであるということも認識しております。それゆえに、論理的、客観的な歴史検証を行い、そこには事実以外の恣意的な行為が含まれることなく、それでも強制があったのであれば、初めてそれ相応の対応をするべきであろうという意見を付して、私の反対討論といたします。
◯議長(浅野高司君)  ほかに討論ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(浅野高司君)  討論なしと認めます。これをもって討論を終結いたします。
 これより議員提出議案第20号 「慰安婦」問題について、国が誠実な対応をすることを求める意見書を採決いたします。
 本案は原案のとおり決することに賛成の方の挙手を求めます。
     〔賛成者挙手〕
◯議長(浅野高司君)  挙手多数であります。よって議員提出議案第20号は原案のとおり可決されました。

東京都清瀬市議会に質問状を出しました

H23年3月1日付で回答が届きました

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市民から『「従軍慰安婦」問題についての意見書提出を求める陳情』が提出され、可決。それに伴い議会が意見書を可決。というパターンがあります。清瀬市も同様の流れで意見書可決となってます。

 平成20年  6月 定例会(第2回)-06月25日-05号 議事録より
日程第16 陳情第7号 「従軍慰安婦」問題についての意見書提出を求める陳情
日程第17 議員提出議案第9号 「従軍慰安婦」問題について政府の誠実な対応を求める意見書

○議長(石井秋政君) 日程第16、陳情第7「従軍慰安婦」問題についての意見書提出を求める陳情を議題といたします。
 文教常任委員長の報告を求めます。
 森田委員長。清瀬自民クラブ
     〔文教常任委員長 第12番 森田正英君 登壇〕
◆第12番(森田正英君)
 陳情第7号 「従軍慰安婦」問題についての意見書提出を求める陳情の審査結果について報告をいたします。
 当日は、陳情者がおみえでしたので休憩をし、陳情者より趣旨説明を受けた後会議を再開し、審査を行いました。
 質疑では、市内の小中学校で使っている教科書について、現場でこの問題の取り組みについてがあり、本市の使用している教科書は帝国書院であり、内容についてはこの教科書の記述に基づいて指導しているとの答弁がありました。
 意見では、昨年6月ワシントンポストが慰安婦の処遇や旧日本軍の組織関与を論証する日本側識者の意見広告を掲載し、その報告文によると、日本政府と軍は当時女性を拉致して慰安婦にさせてはならないという命令を出しており、女性を慰安婦として連れ去ったブローカーが警察に摘発され処罰されたという韓国メディアの報道もあると指摘した。
 また、慰安婦が通常性奴隷と描写されているが、実際には許可を受けて売春行為をしており、慰安婦の収入は日本軍の将校よりも多かったと強調した。
 意見広告には、慰安婦となった女性の境遇には心情的な配慮を示しつつ、客観的に認知された事実によってのみ正しい歴史認識が共有されるよう求めると結んでいる。この社会を大切にしていくために、相手の嫌がることは言わない、譲っていればいいというやり方は相互の関係の調和を崩し、のっぴきならない状況をつくり出してしまうと考える。謙譲の美徳を大事にしながら、しかし主張すべきときは主張して、調和のとれた関係を築いていくことこそ平和な社会を維持、発展させていくことになると思う。各国が議決している今だからこそ日本はしっかりと主張すべきである、陳情に反対する意見が。
 また、賛成の意見として、慰安婦、慰安所の問題は、私たち日本人として暴露されたくない恥ずかしい部分である。しかし、恥ずかしいからといってそれを隠ぺいすることはまた同じ過ちを繰り返すことになると思う。慰安婦問題は、その設置と慰安婦の徴用のために日本軍の命令が直接に出されたか否かが問題なのではなく、大切なのは戦争に付随する一つの要素として慰安所という非人道的なものがつくられたということを後世の人々にはっきりと示すことであると思う。
 従軍慰安婦が日本政府による強制売春であったということ、20世紀最大の人身売買の事件であるということも言われている。そうしたことがあったということをしっかり認めて賠償を行っていくことの必要性と学校教育でしっかり行われるよう意見書を出していくべきである。
 この問題については、私たちもきちんと過去のことは教訓としながら未来に、またこうした間違いを起こさないような立場で、今後とも進んでいくべきものと考えるなど陳情に賛成する立場から意見がありました。
 質疑・意見を終結し、採決の結果、陳情第7号 「従軍慰安婦」問題についての意見書提出を求める陳情は、賛成者多数、よって採択と決しました。
 なお、採択されましたこの陳情の意見書につきましては、正副委員長一任ということで了承をいただきました。
 以上で、付託された案件は終了いたしましたが、最後に文教常任委員会の行政視察について協議をし、各委員より意見がありましたが、目的や場所について合意を得ながら進めていくことを確認したことをご報告いたします。
○議長(石井秋政君) 報告が終わりました。
 質疑・討論を省略して採決をいたします。
 陳情第7号を採択することに賛成の方の挙手を求めます。
     〔賛成者挙手〕
○議長(石井秋政君) 賛成者多数。
 よって、陳情第7号は採択と決しました。
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○議長(石井秋政君) 日程第17、議員提出議案第9号 「従軍慰安婦」問題についての政府の誠実な対応を求める意見書を議題といたします。
 これは、ただいまの陳情第7号の意見書でございます。
 採決をいたします。
 本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。
     〔賛成者挙手〕
○議長(石井秋政君) 賛成者多数。
 よって、議員提出議案第9号は可決と決しました。
-----------------------------------

  

意見書

「従軍慰安婦」問題について政府の誠実な対応を求める意見書

 昨年7月以来、現在までの間に、アメリカ、オランダ、カナダ、EU、フィリピンなどの議会において「従軍慰安婦」問題につき日本政府の公式の承認と謝罪、賠償、歴史教育などを求める決議が採択されました。

さらには5月の国連人権理事会で、フランス、オランダ、韓国、北朝鮮などの諸国が「従軍慰安婦」問題で日本政府に前向きな対応をとるように求めました。

しかし、日本政府はいまだに「従軍慰安婦」問題の真相を究明する誠意を欠き、被害にあった女性たちに対し公式の謝罪もせず、充分な賠償も全く棚上げにしたまま、教科書からその記述を消し去り、責任ある対応をしていません。その恥ずべき態度には国内外でひろく批判の声があがっております。

政府においては、平成5年の河野洋平官房長官の談話などと矛盾しないように、さらに「従軍慰安婦」問題の真相究明を行い、陳謝し、賠償責任を果たし、学校で教えることで、各国の被害者の尊厳回復に努め、誠実な対応をされることを強く求めるものであります。

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。

 平成20年6月25日

 

                            清瀬市議会

 

質問状

清瀬市議会 様

質問状

『「従軍慰安婦」問題について政府の誠実な対応を求める意見書』について

平成23年1月31日

 

平成20年6月25日に清瀬市議会にて可決された『「従軍慰安婦」問題について政府の誠実な対応を求める意見書』について、清瀬市議会及び意見書案を提出された議員先生方にお尋ねいたします。

この意見書は、苦しい歴史を生きたアジア各国の女性に配慮した内容で、清瀬市が平和と人権と女性を大切にする自治体であることが理解できます。この意見書が周知されることを望みますが、文中疑問に思う箇所がございますので、質問させていただきます。

 

質問

1.『「従軍慰安婦」問題について政府の誠実な対応を求める意見書』は(別添1)の通りで間違いございませんでしょうか。間違いなければ次にお尋ねします。

 

2. 意見書は、政府に対し『さらに「従軍慰安婦」問題の真相究明を行い、陳謝し、賠償責任を果たし』として、賠償を強く求めています。

ご存知のこととは思いますが

・慰安婦が日本に賠償を求める裁判は最高裁にて何度も原告敗訴している。(別添2)

・第二次世界大戦時に関する賠償問題は、サンフランシスコ平和条約(1952年4月28日発効)にて、日韓については日韓基本条約(1965年6月22日締結)にて、締結国間で決着済み。(別添3)

・ソウル行政裁判所は、韓国人の個別補償は日本政府ではなく韓国政府に求めなければならないことを2009年8月14日、韓国民に明らかしている。

・日本政府は元慰安婦支援事業「アジア女性基金」に48億円を支出。(別添4)

という事実がございます。

これらの経緯がある中で、清瀬市議会が強く求める『賠償』とは具体的にどういうものなのか説明願います。

 

3.地方自治法第99条には『普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。』とありますが、この意見書が清瀬市の如何なる公益に関する事件であるか説明願います。

 

以上3点につき、ご多忙とは存じますが、清瀬市議会及び意見書案を提出された議員先生方に平成23年3月

1日までに郵送にて回答いただきたく、お願い申し上げます。

回答が出来ない場合、または遅れる場合も同期日までに郵送にてご連絡いただけますよう重ねてお願い申し上げます。

以上

 

別添2,3,4

(別添2)

 

< 慰安婦関連裁判 最高裁 原告 敗訴 一覧 > 

 

韓国太平洋戦争犠牲者遺族会訴訟(金学順、他)

最高裁決定 2004/11/29 上告棄却  原告敗訴

 

釜山「従軍慰安婦」女子挺身隊公式謝罪・補償請求訴訟(関釜裁判)

最高裁決定 2003/3/25 上告棄却「上告理由となる憲法違反はない」 原告敗訴

 

フィリピン「従軍慰安婦」国家補償請求訴訟

最高裁決定 2003/12/25 上告棄却  原告敗訴

 

在日韓国人元「従軍慰安婦」謝罪・補償請求訴訟(宋神道)

最高裁決定 2003/3/28 上告棄却「上告理由となる憲法違反はない」 原告敗訴

 

オランダ人元捕虜・民間抑留者損害賠償訴訟

最高裁決定 2004/3/30 上告棄却  原告敗訴

 

中国人「慰安婦」損害賠償請求訴訟(第一次)

最高裁決定 2007/4/27 上告棄却  原告敗訴

 

中国人「慰安婦」損害賠償請求訴訟(第二次)

最高裁決定 2007/4/27 上告棄却  原告敗訴

 

中国山西省性暴力被害者損害賠償等請求訴訟

最高裁決定 2005/11/18 上告棄却  原告敗訴

 

台湾元「慰安婦」損害賠償・謝罪請求訴訟

最高裁決定 2005/02/25 上告棄却  原告敗訴

 

以上

――――――――――――――――――――――――――

(別添3)

 

日韓基本条約  (1965年6月22日 締結) 

財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定 

 

第二条

1 両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて、

完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。

 

―――――――――――――――――――――――――

(別添4)

< 日本政府 から国連 女子差別撤廃委員会への アジア女性基金に関する報告 >  

外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/pdfs/hokoku06.pdf より

 

女子差別撤廃条約実施状況  第6回 平成20年4月

4.アジア女性基金について

 

91.2003年の第4・5回日本政府報告審査を受け女子差別撤廃委員会より出された

いわゆる慰安婦問題に関する最終コメントを踏まえ、以下のとおり報告する。

 

92.日本政府は、1995年7月に設立された「女性のためのアジア平和国民基金」

(通称「アジア女性基金」)の行う事業に対して最大限協力してきた(基金設立以降20

05年度末まで、約48億円の予算を支出)。

 

93.基金は、フィリピン、韓国、台湾において、国民の募金を原資として、一人あたり

200万円の「償い金」をいわゆる元慰安婦に支払うとともに、政府拠出金を原資として

医療福祉支援事業(約5億1千万円)を実施した。その際、本問題に改めてお詫びと反省

の気持ちを表す内閣総理大臣の手紙がそれぞれの方々に届けられている。これらの事業は

2002年9月までに終了した。

 

94.また、オランダにおいては、オランダ側といわゆる元慰安婦の支援の在り方につい

て協議した結果、生活状況の改善を支援するための事業を実施(総額2億4500万円相

当)した。

 

95.インドネシアにおいては、インドネシア政府の意向を尊重し、いわゆる元慰安婦を

支援する事業として、高齢者社会福祉推進事業(高齢者のための施設整備事業)に対し、

総額3億8千万円規模の支援が実施されている。本事業は2007年3月までに終了した。

 

96.アジア女性基金は今日的な女性問題の解決にも取り組んできており、国際フォーラ

ムの開催、NGOが行う広報活動の支援、調査研究事業、女性へのカウンセリングの実施、

メンタルケア技術の研究などにも積極的に取り組んできた。

 

97.アジア女性基金は2007年に解散したが、政府としては、基金を通じたこれまで

の国民及び日本政府の取組の説明に引き続き努力していく。

 

以上

東京都小金井市議会に質問状を出しました

 H23年2月16日付で回答が届きました

2009.06.24 : 平成21年第2回定例会(第8号)議事録によるとあっさり可決したようです。

◯議長(宮崎晴光議員) 議員案第29号、日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書。
 本件については、討論を省略し、直ちに採決することにご異議ありませんか。
    (「異議なし」と呼ぶ者あり)
◯議長(宮崎晴光議員) 起立多数。したがって、本件は原案可決と決定いたしました。

 

意見書

日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書 

かつての戦争において、日本が近隣諸国の人々に多大な被害を与えてから、既に64年経つが、いまだに人々の戦争被害の傷は癒されていない。そして直接の被害者のみならず、その子孫も親世代が傷つき癒されていないことで傷ついている。日本軍「慰安婦」問題は、その象徴的な被害である。2007年にはアメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、日本政府に対し、「慰安婦」問題の責任を認め、公的に謝罪することなどを求める決議が採択された。2008年には、フィリピン議会の下院外交委員会並びに韓国及び台湾の議会でも採択され、国連などの国際的な人権擁護機関からも早期解決を求める勧告が出されている。国際社会は「慰安婦」問題を現在に通じる重大な人権侵害と認識し、日本政府が誠実に対応することを要請している。「慰安婦」問題に誠実に対応することは、戦争を遂行するために女性の性が利用されるという人権侵害が、二度とないようにするという日本政府の世界への意思表示となる。そして、アジアの人々の戦争被害の傷を癒し、和解して平和的に共存していく道筋をつくることになる。被害者の訃報が相次ぐ中、被害者の存命中に納得できる解決が急がれる。 よって、小金井市議会は、国会及び政府が1993年の河野内閣官房長官談話に基づき、次の事項について誠実な対応をするよう強く要請する。

 

1 被害者出席のもと、国会で公聴会を開くこと。

2 「慰安婦」問題の責任を認めて、政府は公的に謝罪すること。

3 「慰安婦」問題の解決のため、政府は被害者の名誉回復を図ること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年6月24日

小金井市議会議長 宮 崎 晴 光

衆議院議長 様

参議院議長 様

内閣総理大臣 様

法務大臣 様

外務大臣 様

文部科学大臣 様

 

質問状

小金井市議会 様

質問状

『日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書』について

平成23年1月31日

平成21年6月24日に小金井市議会にて可決された『日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書』について小金井市議会及び意見書案を提出された議員先生方にお尋ねいたします。

この意見書は、苦しい歴史を生きたアジア各国の女性に配慮した内容であり、小金井市が平和と人権と女性を大切にする自治体であることが理解できます。この意見書が周知されることを望みますが、文中疑問に思う箇所がございますので、質問させていただきます。

 

質問

1.『日本軍「慰安婦」問題に対する国の誠実な対応を求める意見書』は(別添1)の通りで間違いございませんでしょうか。間違いなければ次にお尋ねします。

 

2.意見書では、『2007年にはアメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、日本政府に対し、「慰安婦」問題の責任を認め、公的に謝罪することなどを求める決議が採択された。』として、米国決議を肯定的に取り上げています。

この米国決議文には『日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。』と書かれています。(別添2)

小金井市議会は、この記述を含め、米国決議内容を事実として信用した上で意見書に加えたのでしょうか。説明願います。

 

3.地方自治法第99条には、『普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。』とありますが、この意見書が小金井市の如何なる公益に関する事件であるか説明願います。

 

以上3点につき、ご多忙とは存じますが、小金井市議会、及び意見書案を提出された議員先生方に平成23年3月1日までに郵送にて回答いただきたく、お願い申し上げます。

回答が出来ない場合、または遅れる場合も同期日までに郵送にてご連絡いただけますよう重ねてお願い申し上げます。

以上

 

別添2

別添2)

 アメリカ合衆国下院121号決議

2007年7月30日

  1930年代から第2次世界大戦までの間、日本政府は、「慰安婦」と呼ばれる若い女性たちを日本軍に性的サービスを提供する目的で動員させた。日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。

 

 日本の学校で使われている新しい教科書は、こうした慰安婦の悲劇や太平洋戦争中の 日本の戦争犯罪を矮小化している。また、最近日本には、慰安婦の苦痛に対する政府の真摯(しんし)な謝罪を含む河野洋平官房長官による1993年の「慰安婦関連談話」を弱めようとしたり、撤回させようとしている者がいる。

 

 日本政府は1921年に「婦人および児童の売買禁止に関する際条約」に署名し、2000年には武力紛争が女性に及ぼす影響についての国連安保理決議「女性、平和及び安全保障に関する決議第1325号」も支持した。下院は、人間の安全と人権・民主的価値・法の統治および安保理決議第1325号に対する支持など、日本の努力を称える。米日同盟はアジア太平洋地域での米国の安保利益のいしずえで、地域安定と繁栄の根本だ。冷戦後、戦略的な環境は変化したが、米日同盟はアジア太平洋地域で政治経済的な自由、人権と民主的制度に対する支持、両国国民と国際社会の繁栄確保をはじめ共同の核心利益と価値に根ざす。下院は日本の官僚や民間人らの努力により1995年、民間レベルの「女性のためのアジア平和国民基金」が設立されたことを称える。同基金は570万ドル(約7億円)を集め、日本人たちの贖罪の意識を慰安婦に伝えた後、2007年3月31日に活動を終了した。

 

 以下は米下院の共通した意見である。

 

1、日本政府は1930年代から第2次世界大戦終戦に至るまでアジア諸国と太平洋諸島を植民地化したり戦時占領する過程で、日本軍が強制的に若い女性を「慰安婦」と呼ばれる性の奴隷にした事実を、明確な態度で公式に認めて謝罪し、歴史的な責任を負わなければならない。

 

2、日本の首相が公式声明によって謝罪するなら、これまで発表した声明の真実性と水準に対し繰り返されている疑惑を解消するのに役立つだろう。

 

3、日本政府は「日本軍が慰安婦を性の奴隷にし、人身売買した事実は絶対にない」といういかなる主張に対しても、明確かつ公式に反論しなければならない。

 

4、日本政府は、国際社会が提示した慰安婦に関する勧告に従い、現世代と未来世代を対象に残酷な犯罪について教育をしなければならない。

 

下記サイトに原文があります

http://en.wikisource.org/wiki/United_States_House_of_Representatives_House_Resolution_121

東京都三鷹市議会に質問状を出しました

H23年2月24日付で回答が届きました

 平成21年 第2回定例会(第5号) 議事録による討論は「省略」であっさり可決したようです。

 ◯議長(田中順子さん)  意見書(案)第15号 日本軍「慰安婦」問題に関する意見書、これより質疑あわせて討論を願います。
                 (「省略」と呼ぶ者あり)
 これをもって質疑、討論を終わります。
 これより採決いたします。本件は表決システムにより採決をいたします。
 意見書(案)第15号について、原案のとおり決することに賛成の方は青のボタンを、反対の方は赤のボタンをそれぞれ押してください。
               (賛成・反対者ボタンにより表決)
 押し忘れはありませんか。
                 (「なし」と呼ぶ者あり)
 なしと認め、確定いたします。
 賛成多数であります。よって、本件は原案のとおり可決されました。

  

意見書

日本軍「慰安婦」問題に関する意見書

かつての戦争において、日本が近隣諸国の人々に多大な被害を与えてから既に64年がたつが、人々の戦争被害の傷はいやされていない。日本軍「慰安婦」問題は、その象徴的なものといえる。

アジア各地で被害にあった元日本軍「慰安婦」の方々の多くは既に80歳を超え、被害者の訃報が相次いでいる昨今である。日本政府は1993年に河野内閣官房長官談話を発表し、「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である」とおわびと反省の気持ちをあらわした。

この談話に対し、被害者の女性たちからはさらに日本政府が「公的に責任を認め、公的に謝罪しなければ、自分たちの真の名誉と尊厳の回復にはつながらない」との声が相次いだ。

また、国際社会からも2007年には、アメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、また、2008年にはフィリピン、韓国、台湾などでそれぞれ日本政府に対し、「慰安婦」問題の責任を認め、公的に謝罪することなどを求める決議が採択された。

また、国際的な人権擁護機関からも現在に通じる重大な人権侵害として、誠実に対応することが要請されている。

被害者の女性たちの真の願いは、戦争を遂行するために女性の性が侵害されることが二度と起こらないように、また、未来の多くの女性たちのためにも過去に行ったことには公的なけじめをつけてほしいというものである。

1993年の河野談話は、第一次、第二次調査を経て、「われわれは、このような歴史の真実を回避することなく、むしろ教訓として直視し、歴史研究、歴史教育を通じ永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を表明し、今後とも民間の研究を含め十分に関心を払っていきたい」旨の発表がなされている。

今、この精神を維持・発展させ、内容を具体化することこそがアジアの人々の戦争被害の傷をいやし、和解して、平和的に共存していく道筋をつくることにつながることと確信する。

被害者の存命中に名誉につながる納得できる解決が急がれる。

よって、本市議会は、政府に対し、下記の事項について、国の誠実な対応を強く求めるものである。

1 被害者の声に耳を傾け、真相究明を行うこと。

2 「慰安婦」問題の責任を認めて、政府は公的に謝罪すること。

3 過ちを繰り返さないために、学校などで歴史教育を通じて次世代に事実を伝え

ること。

上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

平成21年6月23日

三鷹市議会議長 田 中 順 子

 

質問状

三鷹市議会 様

質問状

『日本軍「慰安婦」問題に関する意見書』について

平成23年1月31日

平成21年6月23日に三鷹市議会にて可決された『日本軍「慰安婦」問題に関する意見書』について三鷹市議会及び意見書案を提出された議員先生方にお尋ねいたします。

この意見書は、苦しい歴史を生きたアジア各国の女性に配慮した内容であり、三鷹市が平和と人権と女性を大切にする自治体であることが理解できます。この意見書が周知されることを望みますが、文中疑問に思う箇所がございますので、質問させていただきます。

 

質問

1.『日本軍「慰安婦」問題に関する意見書』は(別添1)の通りで間違いございませんでしょうか。間違いなければ次にお尋ねします。

 

2.意見書では、『2007年には、アメリカ、オランダ、カナダ、EUなどの議会において、また、2008年にはフィリピン、韓国、台湾などでそれぞれ日本政府に対し、「慰安婦」問題の責任を認め、公的に謝罪することなどを求める決議が採択された。』として、米国決議を肯定的に取り上げています。

この米国決議文には『日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。』と書かれています。(別添2)

三鷹市議会は、この記述を含め、米国決議内容を事実として信用した上で意見書に加えたのでしょうか。説明願います。

 

3.地方自治法第99条には、『普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。』とありますが、この意見書が三鷹市の如何なる公益に関する事件であるか説明願います。

 

以上3点につき、ご多忙とは存じますが、三鷹市議会、及び意見書案を提出された議員先生方に

平成23年3月1日までに郵送にて回答いただきたく、お願い申し上げます。

回答が出来ない場合、または遅れる場合も同期日までに郵送にてご連絡いただけますよう重ねてお願い申し上げます。

以上

 

別添2

別添2)

 アメリカ合衆国下院121号決議

2007年7月30日

  1930年代から第2次世界大戦までの間、日本政府は、「慰安婦」と呼ばれる若い女性たちを日本軍に性的サービスを提供する目的で動員させた。日本政府による強制的な軍隊売春制度「慰安婦」は、「集団強姦」や「強制流産」「恥辱」「身体切断」「死亡」「自殺を招いた性的暴行」など、残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。

 

 日本の学校で使われている新しい教科書は、こうした慰安婦の悲劇や太平洋戦争中の 日本の戦争犯罪を矮小化している。また、最近日本には、慰安婦の苦痛に対する政府の真摯(しんし)な謝罪を含む河野洋平官房長官による1993年の「慰安婦関連談話」を弱めようとしたり、撤回させようとしている者がいる。

 

 日本政府は1921年に「婦人および児童の売買禁止に関する際条約」に署名し、2000年には武力紛争が女性に及ぼす影響についての国連安保理決議「女性、平和及び安全保障に関する決議第1325号」も支持した。下院は、人間の安全と人権・民主的価値・法の統治および安保理決議第1325号に対する支持など、日本の努力を称える。米日同盟はアジア太平洋地域での米国の安保利益のいしずえで、地域安定と繁栄の根本だ。冷戦後、戦略的な環境は変化したが、米日同盟はアジア太平洋地域で政治経済的な自由、人権と民主的制度に対する支持、両国国民と国際社会の繁栄確保をはじめ共同の核心利益と価値に根ざす。下院は日本の官僚や民間人らの努力により1995年、民間レベルの「女性のためのアジア平和国民基金」が設立されたことを称える。同基金は570万ドル(約7億円)を集め、日本人たちの贖罪の意識を慰安婦に伝えた後、2007年3月31日に活動を終了した。

 

 以下は米下院の共通した意見である。

 

1、日本政府は1930年代から第2次世界大戦終戦に至るまでアジア諸国と太平洋諸島を植民地化したり戦時占領する過程で、日本軍が強制的に若い女性を「慰安婦」と呼ばれる性の奴隷にした事実を、明確な態度で公式に認めて謝罪し、歴史的な責任を負わなければならない。

 

2、日本の首相が公式声明によって謝罪するなら、これまで発表した声明の真実性と水準に対し繰り返されている疑惑を解消するのに役立つだろう。

 

3、日本政府は「日本軍が慰安婦を性の奴隷にし、人身売買した事実は絶対にない」といういかなる主張に対しても、明確かつ公式に反論しなければならない。

 

4、日本政府は、国際社会が提示した慰安婦に関する勧告に従い、現世代と未来世代を対象に残酷な犯罪について教育をしなければならない。

 

下記サイトに原文があります

http://en.wikisource.org/wiki/United_States_House_of_Representatives_House_Resolution_121