島根県議会が平成25年(2013年)6月26日 に可決した『日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書』は、河野談話、米国下院決議121、国連人権委員会勧告を受け入れて日本政府に対応を求めるものでした。
この意見書の撤回にむけて、島根県の有志が署名、抗議文、集会など様々な取組を行ってきました。
※「島根県有志の取り組み なでしこアクションブログより」参照
令和5年6月定例会にも意見書撤回を求める20回目の請願を提出しましたが、今回も不採択となりました。不採択を続ける議会に対して意見表明する内藤議員、成相議員の発言はこちらです。是非ご覧になり、島根県議会の現状と請願者の訴えをお聞きください。
<島根県議会 令和5年6月定例会 7月6日 本会議 録画>
討論:内藤 芳秀 議員、 成相 安信 議員
<成相 議員の反対討論から>
先般、開催されました総務委員会の録音を聞かせていただきました。
まず最初に指摘させていただきますことは、今までの請願書と同様に、今回も請願書の内容に全く触れていただいていないということです。
今回の請願書の主旨は、我が国の反日弁護士が国連に持ち込んだ「性奴隷」という言葉から派生した「性奴隷制」というものが、国際社会で共通の認識となっているという前提で、政府に対応を求めるということは、島根県議会が「性奴隷制」を追認していることになり、これは皇室を冒とくし、日本国憲法の第一条第一章に背くものであるというものです。
平成 25 年 6 月 26 日付で採択された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”は紛れもなく「性奴隷制」があったことを認める前提で作成されているのです。
これ程までに重大な問題が我が国と国民の前に立ちはだかっているにも関わらず、河野談話と女性の人権を理由に、私どもの請願書に向き合って戴けないのは、平成25年6月26日当時と全く同じ論理性でしか、この問題を考えておられないと指摘できるものです。
事実として平成26年6月20日内閣官房と外務省とによって「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯」が出され、河野談話が強制連行や性奴隷を認めたものではないことが明らかとなりました。
それによって朝日新聞社も同年8月5日に一連の慰安婦報道が誤報であったことを認めました。
これを受けて宝塚市は平成26年10月、慰安婦問題の真相究明を求める決議案を可決し、京都府議会も同年12月に同様の意見書を可決しました。
日本中の多くの地方議会も国に対して「慰安婦問題の真相究明を求める決議」を出され、これを契機として日本政府は次の三点を明確に否定したのです。
「強制連行」「性奴隷」「慰安婦の数に関する20万人といった表現」です。
政府の立場として公式に示されている「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯」と強制連行説などの3点の否定を、島根県議会では一切無視をした議論しかされていないということです。
本来、島根県議会の慰安婦決議の正否を決する論点は「軍による組織的な強制連行の有無」という一点に絞ることができるものです。
軍による組織的な強制連行説が否定されれば、自ずと「性奴隷制説」もあり得ないことになります。
私たちは女性の人権をないがしろにして主張しているのではありません。
事実無根の軍による組織的な強制連行などを認めることが、果たして「真実の女性の人権擁護」であるといえるのでしょうか。
何の根拠もない強制連行説や性奴隷制説などを認めてしまえば、戦没者への冒とくになるばかりでなく、将来の子どもたちに取り返しのつかない禍根を残すことになり、それは男女の別なく全ての日本人に、将来にわたって降りかかってくる深刻な人権侵害をもたらすものです。
令和2年2月の請願書に書かせていただきましたが、米国籍の日本人である目良浩一先生は米グレンデール市に建てられた慰安婦像の撤去裁判に尽力された動機を以下のように語っておられます。
「米国で韓国側の説が流布されると、日本人は悪徳人種であるとされて、差別される。そして一度その差別感が広がると、なかなか消滅しない。おそらく100年かそれ以上にわたって人々の心に残り、日本人の子孫が長く悩み続けるであろうという危惧が、多くの在米日本人の脳裏を襲ったのです」
先般の委員会の録音の中である女性議員は「こういった議論をすることが女性にとって辛く苦しい、絶対にやっていないと言い切れるのか」などと悲壮な声で訴えるように言われましたが、もう少し冷静に受け止めていただきたいと思います。
米国で最初に慰安婦像が建てられたグレンデール市のことです。現地を訪問した女性の杉並区議によりますと、「自分の体には日本人の汚い血が流れている」などと言って、机に頭をぶつけている子どもすらいたと言います。この子供たちの辛さや苦しみは、貴方のそれより遥かに大きく深刻であることに気付いて下さい。
また、昨年5月議会の請願書では次のことにも触れました。
島根県が竹島の日条例を制定する約一週間前に韓国側は「東北アジア歴史財団」を発足させこの財団が国際社会に竹島問題と慰安婦問題を持ち込んで、この両問題を一体化させ、竹島の領有権が韓国側にあるかのように誤認させるのに看過できない力を発揮しているということです。
島根県議会は本気で竹島問題に取り組む気持ちがあるのでしょうか。
また、昨年11月議会の請願書では韓国国史教科書研究所の金柄憲(キムビョンホン)氏の赤い水曜日という著書にも触れました。
そのなかで、金柄憲氏は元慰安婦とされるイヨンス氏について次のように指摘しています。
イヨンス氏が語った内容は矛盾や変遷が多く、事実関係が成り立たないなど明らかな虚偽と言える。
というものです。そのイヨンス氏は2013年8月6日島根県を訪れた際に島根県議会議長に次のような手紙を出されたといいます。
島根県議長様へ
はじめまして 私は日本軍慰安婦被害者リ・ヨンスと申します。
この度、島根県で“新日本婦人会島根県本部”が提出した請願書に“慰安婦問題
は日本の責任であり、安倍総理内閣に強制動員を認定した河野談話に立脚して
問題に対応してほしいという意見書を採択して頂き、真にありがとうございました。(以下省略)
私たちはこれを彼女の個人的な意思で出されたものでなく、韓国側の意志があるとみるべきであり、何故こういった手紙が来るような決議をしたのか、このような手紙は明らかに竹島を占拠している韓国側を利することになっている証左です。
明後日は安倍元総理がお亡くなりになり一年になります。
安倍元総理は平成27年8月14日、戦後70年を迎えるにあたり「安倍談話」を出されました。
そこには、戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉を深く傷つけた反省の言葉と共に、「あの戦争には何ら関わりのない私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。」と書かれています。
戦時中に女性の人権が軽視されていたことは反省しなければなりません。しかし明確な加害者も被害者も目撃者すら存在しない強制連行説や性奴隷制説を唱えることは、平成27年8月14日に閣議決定された安倍談話に反する行為です。
平成 25 年 6 月 26 日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書の速やかな無効とする決議を求めます。
以上
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【 撤回を求めている意見書 】
島根県議会 平成25年6月26日 可決
日本軍「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳にかかる問題であり、その解決が急がれています。
この問題について、日本政府は 1993 年「河野談話」によって「慰安婦」への旧日本軍の関与を認めて、歴史研究、歴史教育によってこの事実を次世代に引き継ぐと表明しました。
その後、2007 年 7 月には、アメリカ議会下院が「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」として、「謝罪」を求める決議を全会一致で採択したのをはじめ、オランダ、カナダ、フィリピン、韓国、EUなどにおいても同様の決議が採択されているところです。
また、日本政府は、本年 5 月 31 日、国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会より、「公人による事実の否定、否定の繰り返しによって、再び被害者に心的外傷を与える意図に反論すること」を求める勧告を受けるなど、国連自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、ILO専門家委員会などの国連機関から、繰り返し「慰安婦」問題の解決を促す勧告を受けてきているところでもあります。
このような中、日本政府がこの問題に誠実に対応することが、国際社会に対する我が国の責任であり、誠意ある対応となるものと信じます。そこで政府におかれては以下のことを求めます。
記
1 日本政府は「河野談話」を踏まえ、その内容を誠実に実行すること。
2 被害女性とされる方々が二次被害を被ることがないよう努め、その名誉と尊厳を守るべく、真摯な対応を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。島根県議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣
内閣官房長官
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<参考 島根県有志の取り組み なでしこアクションブログより>
2023年3月26日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める19回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=18001
2023年2月9日付
竹島の日を前に「島根県議会の慰安婦意見書撤回を求める」有志のチラシ
http://nadesiko-action.org/?p=17766
2023年1月15日付
「島根県議会の慰安婦決議の撤回を求めて」有志からの報告書
http://nadesiko-action.org/?p=17728
2023年1月6日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める18回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=17717
2022年11月3日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める17回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=17431
2022年6月24日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める16回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=17064
2022年3月24日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める15回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=16913
2022年1月4日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める14回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=16556
2021年10月26日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める13回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=16437
2021年8月8日
情けない島根県議会 いつまで性奴隷説にしがみつくのか?
http://nadesiko-action.org/?p=16202
2021年7月14日
「慰安婦意見書撤回を求める請願」を拒否し続ける島根県議会
http://nadesiko-action.org/?p=16107
2021年3月25日
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める11回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=15778
2020年12月20日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める10回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=15513
2020年10月19日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める9回目請願不採択、10回目請願へ
http://nadesiko-action.org/?p=15192
2020年8月11日付
元高校野球監督 野々村直通氏、島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を訴える
http://nadesiko-action.org/?p=14809
2020年8月4日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める8回目請願不採択、9回目請願へ
http://nadesiko-action.org/?p=14682
2020年3月24日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める7回目の請願
http://nadesiko-action.org/?p=14391
2014年12月31日付
竹島を領有する島根県議会がこのままで良いのでしょうか?
http://nadesiko-action.org/?p=7752
2014年9月29日付
日本を愛する島根女性の会「朝日新聞の大誤報を起因とする「河野談話」の即時撤回を要求する県民大会」
http://nadesiko-action.org/?p=7140
2014年6月23日付
日本を愛する島根女性の会から県議会議長宛て抗議文
http://nadesiko-action.org/?p=6582
2014年6月5日付
島根県議会「慰安婦」可決の説明を ネット署名3600人、提出へ
http://nadesiko-action.org/?p=6528
2014年4月13日付
竹島奪還を目指す島根県議会がなぜ「慰安婦意見書」?県議会議長に説明を求めます!
http://nadesiko-action.org/?p=6265
2014年1月14日付
カルフォルニアの母の会が島根県議会に抗議!
http://nadesiko-action.org/?p=5600
2013年12月12日付
島根県から報告「議長の椅子取りゲームに慰安婦問題を利用するのは許せない」
http://nadesiko-action.org/?p=5440
2013年10月4日付
「島根県議会の歴史認識をただす 島根県民の会」から活動予定お知らせ
http://nadesiko-action.org/?p=5033
2013年9月9日付
島根県民が「慰安婦意見書」撤回に立ち上がった!
http://nadesiko-action.org/?page_id=4791
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<参考 地方議会の慰安婦意見書について なでしこアクションブログより>
ねつ造慰安婦問題解決に向けて地方議会の意見書・決議・請願・陳情まとめ
http://nadesiko-action.org/?page_id=7180
地方議会の慰安婦意見書
http://nadesiko-action.org/?page_id=2
左派市民団体と国連のマッチポンプ
http://nadesiko-action.org/?page_id=7