島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める16回目請願不採択

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島根県議会が平成25年(2013年)6月26日 に可決した『日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書』は、河野談話、米国下院決議121、国連人権委員会勧告を受け入れて日本政府に対応を求めるものでした。

この意見書の撤回にむけて、島根県の有志が署名、抗議文、集会など様々な取組を行ってきました。
「島根県有志の取り組み なでしこアクションブログより」参照

意見書撤回を求める16回目の請願を提出しましたが、今回も不採択となりました。不採択を続ける議会に対して意見表明する成相議員の発言はこちらです。是非ご覧になり、島根県議会の現状と請願者の訴えをお聞きください。

<島根県議会 令和4年5月定例会 6月21日 本会議 録画>

https://shimane-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1034
41分45秒~ 請願に対する討論 成相 安信 議員

< 紹介された請願者からの意見 全文 >
51分33秒~
先日開催された総務委員会の録音を聞かせていただきました。

坪内副委員長が従来の主張を断片的に述べられただけで、請願書の内容には触れられませんでした。

これから述べさせていただく反対討論には、坪内副委員長のご発言に対する反論となる論理性も含んだものを作成しましたので、個別にはお答え致しません。

今回の請願書はその表題に記している通り、韓国側は島根県の「竹島の日条例制定」を「第二の侵略」「大韓民国の独立を否定する行為」として捉え、戦争に準ずる事態と想定し、我が国を貶める情報戦を国際社会で展開していることについて提起しました。

韓国側は、我が国を貶める最も有効な手段である「慰安婦強制連行説」という架空の事案を戦術として用い、それを竹島問題と密接に絡めて「日本の侵略行為によってもたらされたもの」「日本の本質は道義なき国家である」として国際社会で声高に主張し、慰安婦像なるものを建て続けているのです。

それは竹島問題のエキスパートである島根県立大学客員教授の下條正男先生の多くの論文から読み取れるものであり、我が国にとって不当としか言いようのない様々な事案と合致するものです。

例えば昨年の7月17日、山陰中央新報の「一刀領談」というコラムでは
「日韓の間には竹島問題以外にも慰安婦問題や徴用工問題など、歴史認識問題があるが、そこには共通点がある。被害者と名乗る人々の証言が基になり、過去の歴史が語られることだ。これは歴史の事実を明らかにしなければ、虚偽の歴史で日本が批判されても、日本側では反論もできないということだ。」
と書いておられます。

また本年6月3日の産経新聞の「竹島を考える」というコラムでは
「慰安婦問題は歴史事実を確認しないまま河野談話を発表し・・・」
とあります。

そこで、河野談話の根幹をなす元慰安婦の証言について、まず政府検証報告書を見てみます。

河野談話発表の前年、韓国から累次にわたり元慰安婦に対する事情聴取の要請がありました。

日本側としては元慰安婦からの聞き取り調査を始めると収拾がつかなくなるとの懸念がありましたが、結局受け入れてしまい、1993年7月26日から5日間にわたって聞き取り調査を行い、それを基に韓国側と談話の文言調整に入り、わずか5日後には河野談話の発表に至りました。

河野談話作成過程における当時の状況を石原信雄元官房副長官は、平成26年2月の衆議院予算委員会で、以下のように証言しておられます。

「韓国側からの要請を受け「従軍慰安婦問題」について、各省に調査の要請を行った結果、慰安所の存在は文書で明らかになりましたが、女性たちを強制的に従事させるという種のものは発見できませんでした。しかし韓国側は「自分の意志に反して強制された」と強く訴えている彼女たちの話を聞いてもらいたいと言ってきました。

16人の方の証言を日本側の担当官が聞いて記録したわけでありますが、証言の事実関係を確認するための裏づけ調査というものは行われておりません。」 と石原氏は答えておられます。

平成25年10月16日付の産経新聞には、「河野談話」の根拠となった、元慰安婦16人の聞き取り調査報告書を入手したところ、証言の事実関係はあいまいで別の機会での発言との食い違いも目立つほか、氏名や生年すら不正確な例もあり、歴史資料としては通用しない内容だった。軍や官憲による強制連行を示す政府資料は一切見つかっておらず、決め手の元慰安婦への聞き取り調査もずさんだったと判明したことで、河野談話の正当性は根底から崩れたといえる」との記事があります。

残念ながら16人の元慰安婦への聞き取り調査の内容は当初の日本側の懸念が的中したものでした。

このことに関連して、作家の塩野七生氏は次のように書いておられます。

「人間には恥ずかしいことをしたとか悪いことをしたとか感じた場合には、しばしば強制されたので止むを得ずやった、と言い張る性向がある。しかもそれを繰り返して口にしているうちに、自分でもそうと信じ切ってしまうようになるのだ。だからこそ厳たる証拠が必要なのだが、その種の性向は、教育の有無に関係なく社会的地位の上下にも関係なく起こる。人間は可哀そうなほど弱い存在なのである。だから彼女たちに繰り返して質問をぶつけても、それ以上の事実は出てこなかったろう。」これは文芸春秋の平成26年10月号に掲載されたものです。

戦時中、慰安婦だった女性たちが戦後の社会を生きていくために元慰安婦であったことが、決して小さくない足かせとなったであろうことは想像に難くありません。そのような折に韓国政府から、慰安婦時代について、日本政府の聞き取り調査に応じなさいと言われれば、例外なく「嫌でした」と答えるはずです。そして日本側は「嫌だったのなら強制性があったもの」としてしまったのです。

このような状況から鑑みて、私たちはこの元慰安婦の方々の証言を、思慮もなく非難することは慎まなければなりません。謝罪ありきの拙劣な外交交渉しか出来なかった我が国側も大いに反省しなければならないからです。とは言え我が国は慰安婦問題を女性の人権、人間の尊厳の問題として河野談話発表以降、出来うる限りの誠意を尽くしてきています。政府検証報告書に記されています。

元慰安婦に対する見舞金は人道上評価されるべきものです。これを「強制連行を認めたからだ」などという間違った解釈をしてはなりません。

一方、元島根県議会議長にお礼の手紙を出されたイヨンス氏という自称元慰安婦などの動きに対しては警戒を怠ってはなりません。

要は情報を峻別していく感性と危機感を持たなければならないということです。

イヨンスという女性の証言がアメリカの下院での「従軍慰安婦問題の対日謝罪要求決議」につながったことは以前の請願書でも取り上げさせていただきました。

それを起点としてアメリカを始めカナダ、オーストラリア、フィリピン、ドイツなど多くの国に慰安婦像が建てられました。

2020年9月にはドイツの首都ベルリンの公有地に慰安婦像が建てられ現在に至っています。
我が国が手をこまねいている間に、慰安婦問題を巡る状況は時間の経過とともに悪化しています。

しかしながら光明も見えつつあります。

6月16日産経新聞の記事によりますと、ソウルを拠点とする「慰安婦詐欺清算連帯」という保守系市民団体が「慰安婦問題の虚偽」が世界で認識されない限り、正常な国際関係を構築することは出来ない」として、6月末にはベルリンを訪問して慰安婦像の撤去を関係当局に求める予定とのことです。日韓関係の改善のために、韓国の良識ある方々のご活躍に期待したいと思います。

今月17日の下條教授の産経新聞でのコラムの表題は「有事に備え日韓改善の知恵を」とし、  文中では「慰安婦問題は本来外交問題になるはずもなかった事案」と書いておられます。
もし強制連行があったとするならば、このような表現はされないはずです。

下條教授が言われるように「有事に備え日韓改善」を考えるとすれば一刻の猶予も許されません。当該意見書が日韓関係の悪化に留まらず、我が国の安全保障に如何に深刻な影響をもたらすものであるか、別の機会に触れたいと思います。

また、初めに触れましたが今回の請願書について総務委員会では、その内容には一切触れられませんでした。坪内副委員長のご発言も単なる反対ありきのものでした。ということは請願書の内容そのものについては本質的にはご異存はないものと解釈致しますが如何でしょうか?

来年の竹島の日には今回の請願書の内容についても、多くの識者の方々にご議論をしていただければ、有意義な竹島の日になると思います。

また、今回の請願書が県議会事務局のホームページにアップされるまでに、数か月を要しますが、島根県民として竹島問題と慰安婦問題の関連性は知っておくべき重要なことであると思います。

この討論を聞いておられる方は、一人でも多くの方に伝えていただきますようにお願いいたします。

総務委員会の坪内副委員長は、本請願を「県議会ではなく政府に対してするべきである」と指摘されました。そうなれば、地方自治法第99条に基づいて既に提出されている当該意見書との間に、矛盾が生じることになります。

島根県議会が政府に対して、正しい歴史認識に基づいた新たな意見書を提出していただく前提として、平成25年6月26日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書を無効とする決議を求めます。

以上

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【 成相議員・有志が撤回を求めている意見書 】

島根県議会 平成25年6月26日 可決

日本軍「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳にかかる問題であり、その解決が急がれています。
この問題について、日本政府は 1993 年「河野談話」によって「慰安婦」への旧日本軍の関与を認めて、歴史研究、歴史教育によってこの事実を次世代に引き継ぐと表明しました。
その後、2007 年 7 月には、アメリカ議会下院が「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」として、「謝罪」を求める決議を全会一致で採択したのをはじめ、オランダ、カナダ、フィリピン、韓国、EUなどにおいても同様の決議が採択されているところです。
また、日本政府は、本年 5 月 31 日、国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会より、「公人による事実の否定、否定の繰り返しによって、再び被害者に心的外傷を与える意図に反論すること」を求める勧告を受けるなど、国連自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、ILO専門家委員会などの国連機関から、繰り返し「慰安婦」問題の解決を促す勧告を受けてきているところでもあります。
このような中、日本政府がこの問題に誠実に対応することが、国際社会に対する我が国の責任であり、誠意ある対応となるものと信じます。そこで政府におかれては以下のことを求めます。
1 日本政府は「河野談話」を踏まえ、その内容を誠実に実行すること。
2 被害女性とされる方々が二次被害を被ることがないよう努め、その名誉と尊厳を守るべく、真摯な対応を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。島根県議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣
内閣官房長官

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<参考 島根県有志の取り組み なでしこアクションブログより>

2022年3月24日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める15回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=16913

2022年1月4日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める14回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=16556

2021年10月26日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める13回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=16437

2021年8月8日
情けない島根県議会 いつまで性奴隷説にしがみつくのか?
http://nadesiko-action.org/?p=16202

2021年7月14日
「慰安婦意見書撤回を求める請願」を拒否し続ける島根県議会
http://nadesiko-action.org/?p=16107

2021年3月25日
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める11回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=15778

2020年12月20日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める10回目請願不採択
http://nadesiko-action.org/?p=15513

2020年10月19日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める9回目請願不採択、10回目請願へ
http://nadesiko-action.org/?p=15192

2020年8月11日付
元高校野球監督 野々村直通氏、島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を訴える
http://nadesiko-action.org/?p=14809

2020年8月4日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める8回目請願不採択、9回目請願へ
http://nadesiko-action.org/?p=14682

2020年3月24日付
島根県議会に「慰安婦意見書」撤回を求める7回目の請願
http://nadesiko-action.org/?p=14391

2014年12月31日付
竹島を領有する島根県議会がこのままで良いのでしょうか?
http://nadesiko-action.org/?p=7752

2014年9月29日付
日本を愛する島根女性の会「朝日新聞の大誤報を起因とする「河野談話」の即時撤回を要求する県民大会」
http://nadesiko-action.org/?p=7140

2014年6月23日付
日本を愛する島根女性の会から県議会議長宛て抗議文
http://nadesiko-action.org/?p=6582

2014年6月5日付
島根県議会「慰安婦」可決の説明を ネット署名3600人、提出へ
http://nadesiko-action.org/?p=6528

2014年4月13日付
竹島奪還を目指す島根県議会がなぜ「慰安婦意見書」?県議会議長に説明を求めます!
http://nadesiko-action.org/?p=6265

2014年1月14日付
カルフォルニアの母の会が島根県議会に抗議!
http://nadesiko-action.org/?p=5600

2013年12月12日付
島根県から報告「議長の椅子取りゲームに慰安婦問題を利用するのは許せない」
http://nadesiko-action.org/?p=5440

2013年10月4日付
「島根県議会の歴史認識をただす 島根県民の会」から活動予定お知らせ
http://nadesiko-action.org/?p=5033

2013年9月9日付
島根県民が「慰安婦意見書」撤回に立ち上がった!
http://nadesiko-action.org/?page_id=4791

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<参考 地方議会の慰安婦意見書について なでしこアクションブログより>

ねつ造慰安婦問題解決に向けて地方議会の意見書・決議・請願・陳情まとめ
http://nadesiko-action.org/?page_id=7180

地方議会の慰安婦意見書
http://nadesiko-action.org/?page_id=2

左派市民団体と国連のマッチポンプ
http://nadesiko-action.org/?page_id=7

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